ビズスト|BIZ STORY

 

中小企業の制作パートナーとして女性の働き方を変える会社

クリエイティブラビット株式会社 稲葉 支央里

「社長」による「社長」のための「社長」ストーリーをお届けするのがビズストーリーです。たくさんの社長の方から、様々な視点での学びを得て自分だけのビズストーリーを刻んでいきましょう。
今回は、WEB制作事業で活躍をされている稲葉支央里様です。

こんな方におすすめ
・WEB制作をはじめ、デザイナーとして起業したい方
・これまで別ジャンルで活躍しており、新しいジャンルにチャレンジしたい方
・ライフプランと自分のキャリアについてお考えの方
こんなことが学べる
・20代〜30代女性の働き方の考え方
・結婚や出産と自分のキャリアの付き合い方

立ち上げ経営者の広報をクリエイティブで解決する

-事業内容について教えてください。
WEB制作やロゴ、チラシなどクリエイティブのことであればなんでもやっています。なので弊社は「制作業界の吉野家さんです」と言っています(笑)「うまい、早い、安い」みたいな。 ただフレンチではないので、フレンチほどのクオリティではないですが、その分「安くて早い」を売りにしてます。

-HPを拝見したところだと、WixがメインでWEB制作をされている会社さんなのかな?と思っているのですが、メインはWixでしょうか?

Wixがメインですが、WordPressなどもやっています。それだけでなく、コーディングもデザインも全部やっていますね。

-色々とツールがある中でなぜWixなのでしょうか?

なぜWixにたどり着いたかというと、私自身がデザインの学校に行っていなかったことが要因です。「勉強を独学でできるのは何かな」となった時に「まずは、ノーコードだな!」って思いました。時代の流れもちょっとずつノーコードに向いてたんです。でも、WordPressしか有名じゃないよという時に、Wixはブルーオーシャンだと思ったので始めました。

-格安で短納期が実現できるっていうのは、どういうふうに実現されているのでしょうか?

もちろん格安なのは大変なところはあります。なぜ格安にこだわってるかというと、他社と比較して「〇〇に特化している」「こんな実績あります」というのって、本当に実績がたくさんあって実務を積んだ会社だと思うんですよね。それ以外で勝てるもので、定量的なものは「早さ」だと思いました。「早いんだったらやってみよう、お願いしてみよう」とか、「安いんだったらお願いしてみよう」となるじゃないですか。

例えば「売上が伸びる」「集客に特化してる」と言われても、本当かわからないと思いませんか。わからないからこそ、「安さ」「早さ」にこだわっています。

これらを実現するためにどうしてるかというと、社内にテンプレートをたくさん用意していて、全てがテンプレート通りではないですが、制作の基本はテンプレートで工数を削減していますね。あとは完全なオリジナルというのは一切やってなくて、 テンプレートを提案する、もしくはクライアントの方に参考先を用意してもらいます。

少しリテラシーがある方であればラフを用意していただけたり、白紙から全部丸投げで言語化されたイメージから作ることは全くなくて、必ず参考先をフィックスさせて「こんな感じ」というのを、お客様と話して決めてから作ることで工数を削減させてるのはあります。

立ち上げに至った経緯を教えてください。

-実際ここまで立ち上げられてきた経緯を教えていただきたいです。

はい。私は今まで高卒で地元の企業の事務職やアパレル業界で仕事をしてきました。結婚をしたというきっかけや子供ができにくい体質だったこともあり、今後の自分のキャリアを考えたのですが、アパレル業界内でキャリアを積むとなってくると、札幌なら札幌のエリアマネージャーという手はありましたが、絶対出張は発生するし月に1回展示会に行ったりしなきゃいけないし、小さな子供を持って仕事を続けるというのはやっぱり難しいんだなと感じましたね。

-確かにどんなお仕事でも戻られる方は少ないように思いますが、アパレルとなるともっと少なそうですね。

そうなんです。なので育休を取ってから戻ってくる人は全然いなくて、大体育休を取ってそのままフェードアウト、シフトに空きがなかったりするので。 それを見たとき、「転職考えよう」と思いました。その時にweb制作をやってみようと思ったのがきっかけです。

今でこそWEB制作会社をやっていますが最初は諦めたんです。金銭面で勉強したくてもできないという壁にぶつかって。ただ元々パソコン作業やホームページの更新を手伝ったりとかするのが好きだったので、勉強したいという思いはありましたね。

ただちょっと縁があって、うちの主人と、主人の弟と私で、札幌の人材会社の札幌支店の立ち上げのメンバーでやるご縁があって「面白そうだし、融通きくから大変だけどやってみようか」みたいな感じで、2年半ぐらいいたんですよね。事業も立ち上げてオフィスも大きくなったりして。ただこの人材会社さんとか、ホームページを持っていないんですよ。採用するってなってもホームページのない会社って怪しいと思いませんか?(笑)

-思います(笑)「お、これ大丈夫か…?」(笑)

ですよね、大田原さんもそうだと思うんですけど、求人見た時に「いいな」と思ったとしても検索してサイトヒットしなかったら、若干候補から外れませんか?

-外れますね。

いいなと思ってくれたのに怪しまれて求職者を逃してしまうのに作らないという企業は多いんです。それでもサイトがないよりは自分で作ったやつでもいいから、代表の名前や事業内容が載ってるだけでいいじゃないですか。でもそれを「もうちょっといいものがあったら、なおいいな」「そういうのがビジネスだったらいいな」って、ふわっと思いました。それと並行して私も不妊治療などもし始めて、友達にも子供できたり結婚したばっかりの子とかがいて。その子たちがなかなか転職がうまくいかないという課題に直面してたんですよね。やっぱり28とかで結婚2年目で子なしだと子供できるかもしれないって、人事だったら思うと思うんですよ。今の自分もそう思うんですよね。

-確かにそう思います、私も地元の友人からよく聞いていました。

新しい正社員希望の子が入ってきて、話聞いたら「結婚2年目なんです。子供はまだいないんですけど」って言われたら、なんとなく1年以内にできそうな雰囲気じゃないですか。1年2年は子供なしでちょっと楽しんで旅行とか行って、まあ2年目ぐらいからちょっと妊活しようかなみたいな子って結構多い。でもそしたら人事とか経営者側からの視点からすると育成コストって正直、無駄になるなって思うんですよね。

私たちはその時当事者意識がなかったので、 そんなことで仕事が見つからないなんて辛いなって思っていました。今ならちょっとその気持ちがわかるんですけど、 それを解決する方法ってなんかあるんじゃないかなって思った時に、WEB制作という仕事と結びついて立ち上げるきっかけになりましたね。ちゃんとしたサイトを小規模な会社に向けて作ることと、ママさんや転職がうまくいかないアラサー女子のためにもなるなって思ったのがきっかけで立ち上げたっていう感じですね。

事業成長の秘訣は「WEB制作以外の資料作成できる?」

競争優位性について教えてください。

-ここまでお話しをお伺いして、貴社は立ち上げ段階の会社さんに特に強いなというイメージなのですが、稲葉さんから見て他社にはない強みは何になりますか?

そうですね、実際「資料作成できる?」と聞かれることもあったりして、ロゴもチラシも〜となっていって色々できるようにしてきたんです。でもクラウドソーシングを使ってる中小企業って多いと思うんですよ。安いから使ってても工数がかかるじゃないですか。連絡を取ったりとか、大体が対個人なのでポシャったら終わりですし。 弊社の場合は様々なクリエイターを抱えているので、クライアントが求めてるイメージが得意なクリエイターを入れることができたりできます。クラウドソーシング系よりはちょっぴりお値段はしますけど、工数や質はその分カバーしてますよっていうような料金感でやってます。

-カバーをしてくれるのが1番大事ですよね。そこに対して払っていただいてると思うので経営者はとても楽だと思います。考える工数すらもその経営者さんにとっては時間がもったいないですし、素敵ですよね!

成長ドライバーになるのは何か

-まだまだ事業拡大されていくんだろうなと思うのですが、これから貴社にとって成長していく上で効果がありそうなことってどんなことでしょうか?

まずは社内の規模を拡大するためにディレクターが必要になってくるなと思います。私やマネージャーがやってるディレクション業務を同じぐらいやってくれる人を採用しようと思って、今動いております。こなせる案件数が売上のアッパーになってくるお仕事なので。

あとは今ちょっと動き出していますが、スクールの立ち上げをしていて弊社で格安のスクールを半年間受けてもらったら独立もできますし、弊社でも案件受けれるよ、みたいな感じのことを今やってます。 副業がOKになり始めているので、社会貢献的な意味や社内のクリエイター確保もかねて動かしています。

営業の「ウマイ話」には注意‼

自身の経験から他の社長に「これは落とし穴になるぞ。注意しろよ。」というアドバイスをください

私自身も、ぶち当たってる壁みたいなところはあるんですけど(笑)まあ「ウマイ話はない」ってことですね。本当にそれはなくて「楽して稼げる」っていうことは絶対にないっていうのは肝に命じておいた方がいいなと思っています。それこそ有名人で言ったらなんかホリエモンさんみたいなめちゃくちゃ効率が良く、元々スペックが高い人以外はないと思うんですよ。頭いい人は別として。あとは本当にビジネスの才能がある人。

あとは投下した時間や経験でしか勝てないなって思うので。もう本当にコツコツやることだよっていうのは過去の自分にも言いたいです!

-そうですよね。一旦立ち止まった方がいいってことですよね。

元々全く自分の計画になかったこととかは乗らないようにしています。今必要としてるものは使っていくべきだと思うんですけど、ウマイ話じゃん!みたいな感じなのは危ないなって思います。
しかもなんか計画にないことってリソースも確保していないので、結局始めたとしても回らなかったりして、対応する人がちゃんといるなら全然いいと思うんですけどね。

 

「強がらない、弱みを見せる」が信念・哲学

『企業哲学』について教えてください

私は「強がらない、弱みを見せる」ですね。自分自身、元々強がったりとか、 プライドがめっちゃ高いとかもないし、あまりオンオフつけれないタイプなので、そっちの方が自分はやりやすいなって仕事してても思ってて、逆にずっと強がってるっていうか、いいとこばっかり見せてると困った時にヘルプができないじゃないですか。困った時は「困ってる」ってめっちゃ言います。 いろんな人に助けを求めまくります。

-すごい!皆さんが助けてくれる環境と関係値を作れているってことですもんね。

稲葉さんの思う『社長』とは?

それは私の中では割と永遠のテーマですね。憧れている社長は、スーツブランド株式会社muse社長の勝友美さんです。めちゃくちゃ憧れてるんですけど、ちょっとタイプが違うからああはなれないけど、私の中では勝さんが社長だな!という女性社長って感じのイメージですね。

-私もカッコいいなと思ってSNS拝見してます(笑)バリバリキビキビのイメージということですよね?

そうです、仕事はバリバリなのに社員想いで素敵だなと思います。

稲葉さんが社長になる前に戻れるとしたらやりたいことややっておきたいことはありますか

私は元々高校の時商業科で会計や簿記などの勉強をしていましたが、全然覚えていませんでした。社長になってから会計に携わることになって再度叩き込みました。今も勉強しながらですけど、せっかく勉強してたのに忘れてるということがたくさんあるから、高校生ぐらいの時に戻って、もうちょっとしっかり簿記勉強したかったなって思います。

特に会計はもっと勉強しときたかったなっていうところと、家計簿をつけるのが苦手なタイプでどんぶり勘定だったんですよ。 でもそれが上手にできてる人は多分会社の経営ももっとうまくいくんだろうなって思ってたの思います。支出と収入のバランスをちゃんと理解できてる人になりたかったです。

メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」

なんだろう、いつも言ってるからな(笑)仲間がいないと絶対にできなかったので、本当に感謝しています。社内会議でも話してたんですけど、今期、来期頑張って、来期は社員旅行グアム行こうねと話しているので叶えたいですね。

これからの夢や目標を教えてください

社員旅行でグアムに行くことも夢ですが、ココナラさんのようなプラットフォームにしたいんですよね、クリエイティブラビットを。人材会社ではないですが、「クリエイターがいないんだったら、ラビットに連絡しよう」みたいな存在になりたいです。中小企業ぐらいの中では名前がちょっと出てくるみたいな会社になりたいなと思ってるのと、札幌の新幹線の工事のために街が変わってきているので、5年以内に新しいビルのめっちゃいいオフィスに引っ越したいなって思ってます!

まとめ

稲葉さん、ありがとうございました!私自身、女性の働き方の多様性について考え現在の会社を設立しました。ご自身の経験からくる女性の働き方の定義には言葉の重みがあります。女性がより働きやすく、そして全員で結果を出すための会社というのがとても理想的でした。またフルリモートの社員さんもいるとのことで、それでも会社として・社長としてメンバーをまとめより良いクリエイティブを提供されている稲葉さんは私の憧れの働き方をされているなと思いました。みなさんでのグアム旅行が達成されて、札幌の新しいビルの素敵なオフィスに移転された時はお邪魔したいです!

クリエイティブラビット株式会社からお知らせ!

▼あなたのビジネスを1分のアニメーションにしませんか? クリエイティブラビットのビジネスアニメーションは、シナリオ、ナレーション、アニメーションすべてコミコミで7万円!

https://www.creative-rabbit.net/

新着インタビュー記事