ビズスト|BIZ STORY

 

「私が会社の顔なんです」リピート率「8割」の秘訣

株式会社タンシキ 秋山 和久

ビズストーリー編集長の大田原です。
「社長」による「社長」のための「社長」ストーリーをお届けするのがビズストーリーです。たくさんの社長の方から、様々な視点での学びを得て自分だけのビズストーリーを刻んでいきましょう。

こんな方におすすめ
・これまでの経歴(経験)から起業を考えている方
・1人社長で事業をされいている方
こんなことが学べる
・新規案件の獲得のやり方
・リピート顧客の増やし方

ノウハウよりも「やり方」を教える

事業内容について教えてください。

社内で広報活動を実施できるようになるためのコンサルティングをしています比較的大手の企業様がクライアントになることが多いんですけど、一般企業さんや研究機関や大学、自治体さんなどもお客さまになっていただいております。

-ありがとうございます。大手の企業さんが外部に広報を依頼されるってことですよね。
一般的な広報のコンサルティングっていわゆるPR会社なんですね。PR会社というのは受託をして、プレスリリースを書いたり記者会見の準備や運営をやったりして請け負う仕事が多いんですけど、弊社は請負代行業務みたいなことはやっていないんです。

-そうなんですね!広報をやっている会社とPR会社さんとの違いがイマイチ明確じゃなかったので理解できました。

なのでお客様によってはPR会社にお願いしている会社もあるんですけれども、PR会社への委託とは別に弊社にご相談をいただいています。

-ということは社内で実行する方々がいらっしゃった上で、こういう風にやった方がいいですよってということを教えているということですよね。

その通りです。お客様側が例えば今の活動がうまくいってるのか組織としてどうなのか、スキルの面で足りない部分がないかなどを調査や診断をしていったりします。プレスリリースを発信するとしても、どんなキーワードを盛り込んだ方が良い・どんなネタが今メディアで取り上げられやすいのかっていうのを調査をして「確率の高いネタが貴社でないですか」というようなことを調べていって導いてあげることで代行はしないことにしています。

-なるほどな。確かに実行できる人はいたとしても、そこの戦略を考えるっていうのは素人から考えるとなかなか難しいじゃないですか。 PDCAを回してやってこうって言われたところで、急にできるものでもないし、じゃあそもそも何を打ったらいいか何を出したらいいかなんて分からない中で、その部分を教えてくださる方がいるのは会社としてもメリットありますよね!

そうですね。PDCAを回すお手伝いをさせていただいていますが、他の会社さんはDのところですね、実際にやる部分のサポートをしているんです。PDCAサイクルが回るようなお手伝いっていうのは、社外広報やプレスリリース、行動対応系やホームページを見たりとかESGの情報開発なども行っています。

立ち上げに至った経緯を教えてください。

元々父親が出版業で独立していたこともあり、心の中で「いつか独立をしたいな」というのがありましたPR会社に在籍してウェブ関係も学んでキャリアを積み上げてきた中で、クライアント側も経験しましたし、お手伝いする側にもなった経験もありモヤモヤすることがあったんです。これって他の人も悩むポイントなのではないかなと思い、自分でやってみようと思ったんです。

-そうだったんですね、ありがとうございます!ちなみに社名の由来はありますか?

はい。あまり聞きなれない言葉かなという風に思うんですけれども、 「知識、見識、胆識」という、思想家・哲学者の安岡正篤氏の造語からきています。

-造語だったんですね。

「知識」というのは本で学べるような情報、「見識」は学んだことを自分なりに考えて、中長期的にどうしようかなって考える力。最後に「胆識」は見識を備えた上で胆力を持って決断・行動する力のことを言います。コンサルの仕事をする時にもお客様が「やりたくなる」ようにうまく回っていくような経験をどんどん積んでいっていただきたいなという思いから胆識を提供したいという風に思ってお言葉をお借りしています。漢字だとちょっと宗教がかってしまうのでカタカナに変えてみました。

-ありがとうございます。 確かに何か戦略だけ立ててもらって実行するのが自分ってなると「うわ、これめんどくさいわ」って思った瞬間にやらなくなっちゃいますもんね。

そうなんですよね。そこがやっぱりできるだけレベルをちゃんと合わせてあげてできる範囲で、腑に落ちるようなサポートすることを意識してますね。

事業成長の秘訣は「リピート顧客への価値提供」

競争優位性について教えてください。

-どうやってここまで会社を伸ばしてこられたのでしょうか?

8期目に入る会社なのですが1回1回のお客様とのお取引を大切にしています。基本的にはリピートのお客様が7〜8割、新規のお客様が2割〜3割です。新規を取ったら必ずリピートに繋げていくことを大切にしてきました。求められている100のことを120やることで信頼を勝ち取っていくことをコツコツやってきたからこそここまで伸ばしてこれたのかなと思いますね。

-ありがとうございます!コツコツやってきたといいつつも、7〜8割リピートしていただけるって、やっぱり秋山さんの人柄もあるのかなと思います。あとはリピートに繋がるように残しておくのも戦略じゃないですか。起業した当初からそういう方針で営業されていたのでしょうか?

独立する前の会社がウェブ系だったのですが、比較的コンサルに特化しているような会社だったので、 コンサルの営業の仕方というか、仕事の取り方みたいなものはその時に学びました。あとはコロナ前までは実際に訪問して回っていたこともあったんです。顔を合わせることで「秋山さんにこれ相談したいです」というのが発生しやすいので、できるだけ足を運んでいました。

-やっぱりそうですよね。ありがとうございます。 リピートがそれだけある中でも新規も取っていかなければならないと思うのですがどのようにして新規獲得をされているのでしょうか?

はい。営業ルートは大きく2つあります。1つ目は公開セミナーです。PR会社さんだとやり方は教えていないのですが、広報の基礎的なことなどをやり方を含めて教えています。自分でできるようになる方もいますが、じゃあこの人にお願いしようという風に営業に繋がっていく場合もありますね。

2つ目は代理店のような形ですね。「自治体のガイドブックや社内報の制作会社さんから孫請けのような形でお仕事をいただいています。」制作会社さんは作ることができても何を発信すべきかをお客さまに提案することが苦手な場合があるのでお客さまからコンサルティングのご相談があったときに弊社で対応しています。自分は、セミナー以外の新規開拓営業はしていません。

-すごい。ありがとうございます。下請けするにしてもそういう会社さんってどうやって探してくるんですか?

今までの経験で言うと、広報学会や自治体関係の広報学会ですね。大学の先生からも相談いただくこともあります。規模感が大きかったり内容が難しかったりすると対応できないので、大学の先生から「相談がこの会社から来てんだけど、できる?」「誰か知り合いいない?」というような感じです。

「視野が狭くなる」思考には注意!

自身の経験から他の社長に「これは落とし穴になるぞ。注意しろよ。」というアドバイスをください

そうですね。独立にあたって考えたビジネスモデルについて、こだわる部分とこだわらない部分を明確にしておけると良いと思います。 最初はうまくいかないことが多いかもしれませんが、自分の考えが正しくないかもしれないという客観的に捉える姿勢が大切かなと思います。 

やろうとしてるビジネスモデルを更新というか調整をしていかないと、形になっていかないので、とにかく、請求書を出す売り上げを立てるという経験を積んでいくっていうところがすごく大事。

-「請求書を出す」は分かりやすいですね。確かに設立してから最初の請求書を出す時はなんとも言えない緊張感がありました。

まぁ最初から思っていた通りにはいかないので3年後や5年後自分がやりたいことができるようにに向けて自分の経験や経営のスキルを身につけていくことが大切ですね。

私は1番最初に独立して資金調達をして運転資金をちゃんと押さえていて、 お金の不安をなくすっていうことはしました。お金の不安って一生付きまとってしまいますし一番落とし穴になりがちなのでベースを作った方が良いなと思っています。

「タンシキを提供する」

『企業哲学』について教えてください

-秋山さんがお仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

ありがとうございます。お客様に「タンシキ」を提供したいと思っています。

社名にも入れているぐらいで、お客様が考えて実行ができるようにしてあげるっていうところは大事にしていることです。

秋山さんの思う『社長』とは?

今のところは私が会社の顔なので、お客様は私に発注をしているんですよね。「タンシキ」というより「秋山さん」に発注している状態なので、私が完全に商品になってる状態です。社長が1番の商品だと思います。

秋山さんが社長になる前に戻れるとしたらやりたいことややっておきたいことはありますか

昔の私に何か言うとしたら、早めにチャレンジしてもいいと思うよということかなと。独立って営業先がなかなか見つからなかったり売り上げが立たないとか、お金ばっかりが出ていく経験のあの恐ろしさって、やってみなきゃわからないところがあるので早めに経験した方がいいんじゃないかなと思いますね。

-やっぱりみなさん早めに準備した方が良いって言いますよね。

あとは独立してからしばらくの話になると思うんですけど、やりたい事業とか持っているものがあって、独立をすると思いますが抱いている構想通りにはいかない場合が私はあったなとすごく思います。

ビジネスモデル通りにやろうとすると失敗していたなと思って。自分が考えていた事業計画や事業構想っていうのは、すごく曖昧だったりトラブルがあるのでそこをいかに捨てて軌道修正していくかっていう方が大事だと思います。

とにかく早めにやったらっていうのと、こだわる部分はもちろんあるんですけどやり始めたらこだわりすぎずに、タンシキを提供するっていうスタンスを持ってどんどん起動修正していくっていうことが大事かなと思います。

メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」

そうですね。経営者になって思ったのは、人を雇える経験って、とてもありがたいことだなって思うんですよね。自分が作った会社のために時間と労力かけて仕事をしてくれるってすごくありがたいことなので、本当に感謝の言葉を送るしかないです。こんな会社で働いてくれてありがとう!

これからの夢や目標を教えてください

今の事業と関連しないものであれば、保育園もやってみたいんです。子供がすごく好きなので保育園のオーナーとしてやってみたいです。子供の元気な姿を見るのがすごく好きなのでそれを商売にできるならなおいいなと思います。

もう少し近いところの夢で言うと、経営理念や働く喜びというのをできるだけお客様に実感していただきたいです。仕事というのは自分自身成長できるものかなと思うので、それを多くの方に理念の浸透や社内広報の部分でお手伝いをして、会社から発信する情報が従業員の皆さんをよりよく働ける状態を作っていけるとすごくいいかなと思います。

まとめ

秋山さんありがとうございました!ウェビナー集客というのは難しいとよく聞いておりましたが、そのウェビナーも捉え方次第でやり方も異なることを学ばせていただきました。起業したてだと簡単にはウェビナー集客できないものの、秋山さんのやり方から一度試してみてはいかがでしょうか?ご一緒できるウェビナーがあればぜひお声がけください!!

株式会社タンシキからお知らせ!

▼サービス内容

何をしてくれるの?

▼広報ノウハウを学べる寄稿文

https://www.g-soumu.com/authors/k.akiyama

 

新着インタビュー記事