クライアントの成長のためシステム開発を支援する

事業内容について教えてください。

「SES（システムエンジニアリングサービス）」をメインに行っていて、エンジニアがお客様先に常駐してシステム開発やネットワークの設計構築などのITサービスを行うという事業内容になります。その他にも、3〜4年ほど前からWEB制作事業や、イベント研修事業も始めています。

–ありがとうございます！社員のうち正社員はどのくらいなのでしょうか？

基本的には全員正社員です。社員内の割合もエンジニアがほとんどで、未経験の駆け出しのメンバーも含めて75人くらいはエンジニアですね。

–その規模の社員さんが属されているとなると、カルチャーの浸透も大変なのかなと思いますが、どのような取り組みをされているんですか？

事業内容の影響もあって決して容易ではありません。

そのいちばん大きな理由は「みんながバラバラの場所で働いているから」です。同じオフィスでコミュニケーションを取りながらみんなで仕事をするわけではなく、お客様先に行って仕事をすることがほとんどです。もっと言うと、チームでお客様先に行くこともあれば1人で行くこともありますので、中々簡単にカルチャーを浸透させることはできません。

その中でも弊社で取り組んでいることとしては大きく2つあって、1つ目は2006年の創業時から弊社の中核として働いてくれているメンバーがブレることなく誠実に業務に務め、社風も含め会社を大事にしてくれていたことです。

2つ目は、私が代表になる前までは理念に対する理解もふわっとしていたので7年前に私が代表になったときに「豊かさの創出～笑顔の絶えない未来を～」という理念を掲げて、我々はこういう会社だということを全面に押し出したことです。採用の際も、理念への共感があってはじめてGBSに「合ってるね！」といったように丁寧に対話をしてマッチングしています。

–なるほど…！社員のみんなが集まる機会も作られているんですか？

はい、これも文化を浸透させるための仕掛けになりますが、月に1度「社員会」という社員が集まる会を設けていています。

社員会では社員が理念に触れる機会を増やすため、私がみんなの前で言葉を発信したり、その場でみんなにワークをしてもらったりする「GBSフィロソフィー」というコーナーがあります。あとは、経営計画書を全社員に配って「今会社はこういう考えでこの方向に向かっているよ」ということを伝えるようにしています。

–ありがとうございます！3〜4年前に始められたWEB制作はどのようなきっかけでスタートされたんですか？

「リスクヘッジのため」と「社内の仕事を作りたかったから」ですね。

私が代表になった際にSES事業に加えて新たに2つ事業を作って3本柱にすると決めていました。理由はシンプルで、事業が1つだけだとリスクが大きいので、リスクヘッジのために3つは事業が必要だなと考えていたからです。また、SESはお客様先に行って仕事をするので社内で生み出すというよりはお客様のサポートをする形になりますし、働き方の選択肢も狭まってしまいます。そのような背景で「社内で何かを生み出す事業を作ろう」と考えたことから始まって、ちょうどWEBコンテンツにとても強い方との出会いがあったのでWEB制作事業をスタートしました。

代表になられた背景を教えてください。

 実は創業社長は私の元夫なんです。ただ、資金はほとんど私が出していたので、オーナーは私でしたが経営は彼にお任せする形を取っていました。その後離婚と共に会社も分割することになって代表になったという流れになります。

やはり計画していなかった会社分割をいきなり行うとなって、社員のみんなにはとても迷惑をかけるなという思いもありましたし、「これからは人生も経営も自分でハンドルを握って責任を果たしていこう！」という思いから代表になることを決断しました。

–そうだったんですね。お話いただきありがとうございます。では、前山さんが代表になられて辛かったことはありますか？

特に思いつかないんですよね。

というのも、離婚と会社分割があまりにも大変だったので、比べるのもおかしいですがその後のことはとても楽に感じてしまいましたね（笑）あとは、娘にとって「本当の笑顔で笑っているお母さんでいること」を大切にしているので自分が幸せでいることに妥協しないようにしていましたし、そこまで辛いと思ったことはないですね。

辛くはないですが、あえて1つだけ挙げるとすると時間のやりくりは工夫が必要ですね。家があり、子育てがあり、仕事があり、外部とのお付き合いがあり、学ぶ時間も…と、すべて大切にしたいなと思っているのでとても充実しています。

決めたことをやり遂げることで成長につなげてきた

競争優位性について教えてください。

–ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか？

3つあるかなと感じています。

1つ目はとにかく「社員のみんなが素晴らしいこと」ですね。基本的に人間ができていて優しいですし、仕事にも熱心に取り組んでくれています。

2つ目は「社内のあれこれを整えたこと」です。先ほどもお話しした理念を大切にすることも、採用ブランディングも、会社分割した際に評価制度を整えたことも該当します。

3つ目は「決めたことに本気で取り組むこと」です。

無借金経営にすることや、会社としてこの賞を獲ろうとか、中期的に目標を決めて取り組んできました。無借金経営に関しては前々からある程度計画を立てて取り組んでいて、この前無借金経営を達成できましたし、賞に関しても「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞をとろうと決めて、実際に受賞することができました。

成長ドライバーについて教えてください。

-これから事業を伸ばしていくにあたってやった方がいいこと・効果がありそうなことってありますか？

社員を100人体制にしていくにあたって「1人1人のマインド作りをしていく必要がある」と感じています。

もっと言うと、自分の働いている意味や自分が提供している価値等を自分ごととして捉えながら仕事に取り組んでもらうことですね。

–ありがとうございます！現在は社員さんは何名ほどなんですか？

現在は85名ほどですね。会社分割して50名ほどになったところから、6〜7年かけて増やしてきた形になります。

ここから100人体制にしていきたいねという話をしていますが、やはり理念を謳っているだけではうまくいかないですし、みんなに配っている経営計画書ももっと我々の思いが伝わるように、自分ごととして捉えてもらえるようにしていく必要があると感じています。また、人数が増えていくと社員のみんなの感覚として1/30人のときと1/80人のときでは捉え方も全然違うと思います。そこをいかに自分ごととして捉えてもらうかのマインド作りや仕組み作りが今は大切だなと思います。

「ごきげん社長」が信念

『企業哲学』について教えてください

–前山さんがお仕事をする上で大切にしていることはなんでしょうか？

「常にご機嫌でいて良いものを見出そうとすること」ですね。

例えば、お客様もそうですし社員のみんなもそうですが、お話しているときに何らかの豊かなものがもたらされ、お互いがこの時間を良かったと思えるようにしようと心がけています。社内のちょっとしたコミュニケーションでも同じで、気持ちの良いコミュニケーションだったなと思えるようにしていますね。

–Xのお名前が「ごきげん社長」なのもそれが理由なんですね！

そうなんです。ごきげん社長なんです（笑）

やはりご機嫌でいることはとても大切で、それだけで自分の人生が幸せになりますし、その視点を常に持っていることは忘れてはいけないと思います。

–機嫌が良くて話していて楽しい人とお仕事したいなと思いますよね！

本当にそうですね。ついこの間、私が社長になる前に一緒に働いていて今は別の会社で責任のある立場になられている方に「前山さんとまた一緒に仕事がしたいです！」と言ってもらえて、とても嬉しかったんですよね。そういったつながりをもっと持てたら良いなと思います。

前山さんの思う『社長』とは？

「幸せであれ」ですね。

そもそも組織の中で一番大きな裁量を持っている社長が1番幸せなはずですし、社長の幸せが小さいと社員の幸せも小さくなってしまうなと思います。社長が1番幸せで、1番夢を見て、1番大きな器で堂々としておくことが大切ですね。

そして、1番幸せで、1番夢を見て、1番夢を語って、もっとこういう会社にしよう、もっと良い世の中にしようということを社員のみんなに発信していくべきです。私も社長として発信する量や質を常に改善していっています。 

–色々なご経験から他の社長へ気をつけるべきことや落とし穴になりそうなことがあればアドバイスをください！

「すべての物事は素晴らしい学びと教えばかり」という気持ちで臨むことかなと思います。

会社内で起こるすべてのことは社長がやったことの反映であり、鏡です。つまり、「良いことも悪いこともすべて自分に何かを教えてくれるチャンス」なわけです。生きていれば理不尽に感じる物事も多々ありますが、すべて素晴らしい学びと気づきばかりなんですよね。もちろん誰のせいでもない自分のせいなので、真摯に向き合って改善に取り組むことも大切です。

–ありがとうございます！ついついしんどいなと感じてしまうことがあっても楽しく乗り越えられそうですね！

その通りです。社長は孤独だとよく言いますし孤独の方が正しいという意見もありますが、私は全く孤独を感じることはないですし、すべての物事に「常にありがとうの気持ち」を持っています。その感謝の気持ちを持って物事を捉えることで、社長業をしていても楽しめるしチャンスだらけだなと感じられると思いますよ。

メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」

日頃から伝えていますが、「ここまで会社が大きくなって。様々なことにチャレンジできているのはみんなのおかげです。ありがとうございます。」と伝えたいですね。

私の人生にも、みんなの人生にも、もちろん会社の中にも逆境や課題がありますが、そこを一緒に乗り越えていけたらなと思います。それが私にとってはとても幸せなことで、そこにみんながいてくれること自体が幸せです。なぜなら、そこにあなたがいてくれなかったら一緒にできないから。そして、これからさらにもっとみんなで幸せになって、目の前の人を幸せにして、それを世界に広めていきましょう。

これからの夢や目標を教えてください 

「100年続く日本でいちばん笑顔の会社」にすることですね。

自律的に幸せに生きていく人を増やしたいと思っていて、娘はもちろん社員のみんなもそうですし、そんな人たちを増やせるような組織作りができてそれを仕組み化できれば、それがまさに「グローバルビジネスソリューション」なのかなと私は思っています。まずは日本をそういう国にして、それを世界に広げていって笑顔のソリューションというか組織のあり方を伝えていきたいなと考えています。

まとめ

前山さんありがとうございました！

終始ニコニコ笑顔でインタビューにお答えいただき、とても貴重で楽しい時間でした！まさに「ごきげん社長」だなと感じながらのインタビューとなり、もっとお話を聞かせていただきたいなと思うほど多くのことを学ばせていただきました。

「すべての物事は素晴らしい学びと教えばかり」のお話は社長だけでなく、会社員もそうですし、すべての人にとって必要な考え方だなと感じました。私もこの考え方でこれからの仕事や私生活をより良いものにしていきます！ぜひみんなも実践してみてくださいね！

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