learningBOX株式会社 西村 洋一郎
今回は、IT・教育領域の事業で活躍をされている西村様のビズストーリーをお届けします。
- こんな方におすすめ
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・エンジニアからの起業を目指している方
・教育業界にサービス提供したい方
- こんなことが学べる
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・自分の経験や事業の考え方
・サービスの拡大方法
learningBOX株式会社 西村 洋一郎
今回は、IT・教育領域の事業で活躍をされている西村様のビズストーリーをお届けします。
企業や学校に向けてeラーニングシステムを提供しております。
SaaS形式で提供しておりましてパソコンやスマートフォン、タブレットなどから学習いただけますし、学習環境の構築もパソコンやスマートフォンからも利用いただけ、 学習環境の構築がパソコンから行えるようになってます。
-ありがとうございます!先ほど試しにクイズ作ってみたんですけど、本当に簡単に誰でもできますよね!
パソコンの通常操作ができる人であれば、オンラインの学習環境を作れるようになってるので、とっつきやすいと思います。
-そもそも今のeラーニング事業を始めようと思ったきっかけはなんでしょうか?
実はですね、起業したタイミングでは今の「learningBOX」を作ろうという計画はなかったんですよね。
-そうだったんですか!1番メイン事業のような気がしていたので最初に立ち上げたものかと思っていました。
もう13年前になるんですけれども、東日本大震災の後ぐらいに私の地元の兵庫県に帰ってきたんですよ。 当初は個人事業で色々開発したりとかしてたんですけど、 当時繋がりがあった会社から高校の「eラーニングシステムの開発をしてくれませんか」という依頼を受けたんですよね。
その時に高校のシステムってそこそこ規模が大きいので「個人事業で受けるにはちょっとやりづらいよね」という話で、法人化したという流れになりました。
-確かに教育機関での利用となると個人では中々難しい部分も出てきますもんね。では起業しようと思って起業したわけではないんですね!
そうなんです。流れ的に起業せざるを得なかった、法人にせざるを得なかったってところですね。 もう1つあるとすれば、地元に戻ってから個人事業主として、ブラウザ上で簡単にクイズが作れる「QuizGenerator」を作っていました。この「QuizGenerator」が注目を浴びたことでその後の「learningBOX」の開発に繋がってきてます。
-ありがとうございます。「QuizGenerator」が先だったのは驚きですね、てっきり「learningBOX」が先かと思っていました。
「QuizGenerator」の方が会社よりも1年ほど前にできたサービスですね。そうこうして高校のシステム作ったりとかしたのが、その12〜3年前で2年間ぐらいは高校のeラーニングシステムの開発をやってました。その後はしばらく教育系のことってあまりやってない時期が続いたんですが、2016年ぐらいに「learningBOX」の開発が始まったんですよ。
-どういうきっかけで始めたんですか?
「learningBOX」の開発が始まる少し前に今の取締役の森が弊社に、週に1回顔出すぐらいの形で色々アドバイスをしに来ていたんですけど、 「QuizGeneratorを使いたいんだけど成績とか保存できないの?」みたいなお問い合わせをかなり受けてました。
成績を管理するようなシステムってなると、eラーニングシステムになるんですよね。「そんなに問い合わせがあるんだったらやってみようか」みたいなことを森が言い出して、 「まあまあ大変だけどやろうか」っていう話になって、「learningBOX」の原型が生まれました。
-その当時って何名くらいの従業員さんでプロジェクトを開始されていたんですか?
当時は8人ぐらいでしたね。地元の会社のシステム開発などをやってたので、そこから「learningBOX」の前身となるシステム開発が始まっています。なので他の仕事受けながら、当時2名ほどで「learningBOX」の開発を始めた時は、そこの中に実は私入ってなかったんです。受託開発で色々詰まってた中で「チーム作って『learningBOX』の開発やっていいか」って森が言ったので「やってみて」っていう風な形で始まった感じですね。
–ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?
色々広報活動を頑張っているところはあるものの、スタートダッシュを決められたのは、「QuizGenerator」の知名度があったからだと思います。「QuizGenerator」は「クイズ作成」などのキーワード検索すると現状トップに表示されているので、これをフックに「learningBOX」を知ってもらって使い始めるっていうのが非常に多いパターンでした。今もその傾向が結構強いです。「QuizGenerator」をフックに入ってこられてるお客様は今でも結構多いと思ってます。
ブラウザ上での簡単な登録ですぐに無料(10アカウントまで)で使い始めることができるので、担当者がまず個人や部署内で小さく始めてみて、その後、全社に大きく展開していく…という流れも多くあります。
SaaSのシステムは、まず使ってみてもらうことが重要だと考えていますので、無料でほとんどの機能をお試しいただけるようにしています。ちなみに、100アカウントでも年間3万3,000円からご利用いただけます。
-確かに3万円だと導入のハードルは低いですね!
一般的に数十万〜100万とかかかるケースが多くて、ちゃんと検討して稟議通してからじゃないと試しに使いづらいみたいなところがあると思います。そんな中で我々のサービスは無料で「とりあえず試せる」っていうところが、かなり成長ドライバーになってるのかなと思います。
-これから事業を伸ばしていくにあたって課題になりそうなポイントはありますか?
今話題になってるようなホットトピックに、きっちり対応していくことが大切だと考えています。
今、文教分野でも教員不足や学校現場は時間がないって言われていたりします。実は私の子どもが小学4年生なんです。学校の先生って採点なども頑張ってやってるんですけど、負担って相当すごいと思うんですよね。
しかも、子ども1人1人の理解度に関してちゃんと把握していくのって相当大変だと思うんですよ。 そういったところに対応していくために、「learningBOX」で確認テストや宿題をやってもらえれば、ボタン1つで全部採点できてすごく楽になると思いますし、学校でも電子端末を使っているので、そこの活用と一緒にできればもっと進めていけるんじゃないかなと思います。
先日、息子の参観日に行った時、端末を使って生徒にいろんな意見を出させて、それを集約するみたいなことされてたんですけど、それ以外にも我々が入ることでいろんな活用が多分できると思ってて。
-確かに小学校の教員は業務効率が上がるだけでも全然違いますもんね。
子どもの間に触れてもらったものって、将来採用する可能性って結構高いと思うんですよ。そういう意味では高校や大学、専門学校で「learningBOX」が普及すると、弊社の将来の顧客になる可能性も増えてくるし、学校側も採用活動などのプラスにもなると思うので、文教分野もしっかり広げていければなと思います。
–西村さんが経営をする上でこだわっていることはなんでしょうか?
我々は地方にあるIT企業ですが、世界に通用するサービス、ソフトウェアを作ることにこだわっています。 元々ソフトウェアは世界中どこにいても作れるものだと思ってます。
インドや中国などで結構活発に動いてるところもあるんですけど、それが日本の地方であっても、きっとそれは実現するはずであろうっていうところで、世界に通用するものを作る、でもソフトウェアやサービスとして一流のものをちゃんと作っていこうというところにこだわっています。
会社を大きくしようと思うと「お金がいっぱいいるよ」「大変だよ」っていうところはあげておこうかなと思います。というのも、起業して1人で食べていくのって、そんなに難しくないんですよ。
それは身をわきまえて、無茶しなければ割となんとかなっていくんだけれども。ただ、小さなままだと世界に通用とまでは言わなくても、業界で通用するものって個人だとなかなか作れない。起業して会社にするからには、やっぱり一定レベルの、日本で認知されるぐらいまではやりたい。 そのために大きくしなくちゃいけなくて、大きくすると不確実性が急に増えてきて、大変だよというのは伝えたいです。
1番最初は給与支払いが増えるので、お金のやりくりが大変で。IT系なら大体かかるのが人件費です。人件費に関して銀行さんってなかなか貸してくれないんですよ。設備投資はいくらでも貸してくれるってとこがあるんですけど、人件費はなかなか手に入らなくて。
そういったところで資本金を増やしたりとか、銀行と色々相談したりとかして走ってきましたけれども、 まだ会社が小さい時期って全部自分でやらなくちゃいけなくて、ある程度大きくなってくると、結構いろんな人に助けてもらって、 金融機関対応や投資家対応も全部やってくれるようになったんですけど、その中間の変わるところが1番大変だったなと思います。
でも、そういったところを乗り越えていかないと、会社にした意味・起業した意味ってあるのかな?みたいなところがあるので、 結果的になんとかなることも多いので、思い切って悔いないようにやってもらいたいです。
当社のメンバーは、個々の力としてはもう世界に通用するようなものを持った人たちが集まっていると思っています。けれども、組織としてはまだ未熟です。
今後、より一層組織力を強化していき、世界に通用するプロダクト・会社を一緒に作っていきましょう!
教育って本来すごく楽しいものであって、苦労して暗記ばっかりするようなものではないと思うんですよね。世の中には楽しいコンテンツがいっぱいあって、ゲームなどのいろんな楽しいものがあるんだけど、そういったものと教育ってちょっと離れてしまってるところがあるので、ゲーム感覚で勉強して世の中がハッピーになるような、そんなことを実現したりですね。
もうちょっと具体的に言うと、そのゲーミフィケーションっていう、そのゲームの要素を学習に組み込むようなことにもチャレンジしていきたいですね。
-確かに私もゲーム感覚で言語学習をしているのですが、続けちゃいますもん(笑)
そういうゲーム要素があるようにしていきたいです。
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「learningBOX」はコンテンツの作成、採点・成績管理など、eラーニングに必要な機能が揃ったクラウド型の学習管理システム(LMS)です。
検定試験・社内研修・通信教育など、様々なコンテンツのeラーニング運用ができます。