株式会社タカベル 高畑 洋平
今回は、教育コンサルティング領域の事業で活躍をされている高畑様のビズストーリーをお届けします。
- こんな方におすすめ
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・教育事業を考えられている方
・教員、塾講師の方
- こんなことが学べる
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・教育サービスにコンサルティングを取り入れる考え方
・自分の体験やキャリアを活かした起業
株式会社タカベル 高畑 洋平
今回は、教育コンサルティング領域の事業で活躍をされている高畑様のビズストーリーをお届けします。
創業から4期目になりました。法人設立は今年の8月からです。 今まで4期間で「中学受験コンサルティング」という商材をメインに扱ってきました。
親御さんに毎日の学習計画を提出しています。「月曜日の国語はこれ」「火曜日の算数はこれ」などを決めています。また、保護者の方は悩みがつきないのですが、気軽に塾に相談することも難しい場合があるようです。勉強法は具体的にどうすればいいのか、今回のテストの結果を受けて、次のテストに向けて何をやっていけばいいのか、志望校選びなど、多岐にわたります。
関係が深まってくると、お子さんのモチベーションの上げ方や親子関係の築き方のように受験相談というよりかは教育相談に近い内容を保護者の方と面談の中で、お悩みを聞いてそれに対して解決策を提案していくいうことをこの4期間やってまいりました。
ただコンサルティングをしていく中で「先生が立てた学習計画は非常にいいんだけども、親が言うとやっぱりやってくれない」と仰るご家庭も増えてきたんです。 だから、お子さんに直接働きかけてほしいということで、コーチングを創業3期目に始めました。
コーチングは目標設定とモチベーションを会話の中で引き出しながらお子さんに対して勉強していくようにコーチしていきます。メンタル面の部分に働きかけて「中学受験って何のためにやっているのか」というところを、定期的にお子さんと共有をさせていただいて、お子さんが目標に向かって頑張れるサポートをするというサービスです。
当然、これも教科は教えないので最後に中学受験の家庭教師というサービスを行っています。 痒いところに手が届くと言えば1番わかりやすいのかもしれないんですけれども、集団塾さんではちょっとやることが難しい。本当に究極の個別対応というところを、来年度から打ち出して、新サービスを発信していきます。
-ありがとうございます!私自身中学校まで本当に勉強ができなくて、やり方もわからず…母自身に学歴コンプレックスがあり私にいつも勉強させようと必死だったので、貴社のサービスがあったらきっと母も楽だっただろうなと思いますね…
なので、世の個別指導塾さんとかは、「子供に対して指導」っていうところをメインに据えてるんですけど、私の考えとしては、どんなにいい先生の授業を受けても、家庭学習の時間の方が家庭学習の時間の方が圧倒的に長いので、そこの時間の使い方や接し方、1つの屋根の下に暮らしてると、子供の良くない部分にも目を向けてしまいがちなところを、親御さんのメンター的な役割もあるといいなと思って運営させていただいております。
2つあります。1つ目は「中学受験の経験」です。私自身が3月生まれで、運動会の徒競走の練習でコース1人だけ逆走したり、小学4年生で迷子の呼び出しがあったり、そんな幼い幼少期で、そんな子が難しい中学受験に簡単に挑めるわけがなく、無謀なチャレンジだったのだろうなと今振り返ってみて思いますし相当苦労しました。
周りが10聞いて8理解できるところも、自分は2や3のまま帰っていたので、厳しい両親から、「なんでできないんだ」「なんでこんな悪い点取って帰ってきたんだ」みたいな毎日でした。正直、中学受験に対していい思い出があるかと言われると、全然ないんです。ただ、中学受験はやってよかったなと思ってます。
本当に進学した学校に恵まれたと思ってます。私立に行くいいところって、経済感覚もそうなんですけれども、学力が一緒なのでヒエラルキーが起きづらい。 劣等感っていうところがなく、本当にのびのびと過ごすことができた。本当に小学校と中学・高校で私の人生が変わりましたし、良くも悪くも中学受験が自分を作り上げてきたんだっていうところは大きかったかなと思います。
-ありがとうございます。ご自身の幼少期時代の経験が今のサービスになっているんですね。
はい。次に「自分のキャリア」が関わっています。塾講師のあと1回銀行を挟んで、その後、私立の教員になりました。直近の私立の教員として勤めていた時の経験が非常に大きかったです。
都内の私立小学校に勤めておりました。ここは中学受験をする学校で、学校のカリキュラムも、問題集や教科書などはあまり使わず、独自のカリキュラムで運営をしていまして、中間テストや期末テストでクラス分けもされるような中学受験に特化した学校でした。
そうなってくると、成績がいい子は良いんですけれども、振るわない子はモチベーションや自己肯定感が落ちてしまいます。ご家庭との個人面談も定期的に行われますが、そういう学校だったので「中学受験」に対する質問が多かったんです。
そういった背景があって、 親御さんの悩みを聞いていくうちに「やっぱり昔の私自身がやっていた中学受験よりも今はもっともっときつくなってるんだな」と思うようになりました。選択肢の幅も昔よりもだいぶ広くなってきてるのでですね、親御さんはすごく悩んで、悩むからこそお子さんにちょっと良くない働きかけをしてしまったりも結構多くあるんだなということを目の当たりにして「そういうプラットフォームがもしできれば、お子さんも親御さんも円満な中学受験が送れるのではないか」というところが出発点で起業しました。
-ご自身の受験経験と受験をサポートする両方を経験された上での起業はものすごい強みですね!
–ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?
創業当初を振り返ってみると、正直こんなにメニューが増えてくるとは思っていませんでした。 コンサルティング1本で最初はやっていこうと思っていたぐらいだったんです。親御さんと面談を定期的にする中で、会話の端々から「こういうサービスあった方がいいよね 」というのを親御さんからいただいて、ニーズを汲み取ってサービスを年々増やしてきました。
自分たちで考えたのは最初のコンサルティングだけで、あとは親御さんから「こういうサービスやってくれませんか?」というご要望からメニューが色々と開発されていって、今に至るっていうのが私の中では1番大きいですね。
よく人から言われるのが、傾聴力があると言っていただけますね。人の話をよく聞いてきたからこそメニューを増やして対応できる環境を作ってこられたと思っています。
-これから事業を伸ばしていくにあたって課題になりそうなポイントはありますか?
まず1つ目は、すごくニッチな看板を掲げてやっているので属人性が高く、私の仕事を任せられる人が少ないという悩みがあります。今後やっていきたい事業もあります。しかし最初に立ち上げたものの品質を落とすわけには絶対にいけないです。私の代わりになれる人が今後出てこないと難しいのかなと経営上の課題としては感じていますかね。
-ありがとうございます。確かに高畑さんと同じ能力値でサービス提供できるようにするというのは社内の育成環境も整えるのが大変そうですもんね。
そうなんです。いろんな角度から質問が飛んできます。中学受験の世界って算数は算数の先生、国語は国語の先生がいてプロフェッショナル集団で構成されていることが多いのですが、私の仕事はジェネラリストじゃないといけないんです。プロはたくさんいてもジェネラリストを育成するのはやっていきたいですね。
–高畑さんが経営をする上でこだわっていることはなんでしょうか?
とにかくスピード感を大事にしています。悩んでいない保護者の方はいないですし、日々悩みの連続です。悩み相談のツールとして、もちろんお電話やzoomの面談もありますが、公式LINEアカウントがありますので、いつでも発信していいよということにしています。スピーディーに回答してあげることが大事です。
次に大切にしていることはお子さんの目線に立つことです。お子さんと相対する場合はお子さんの目線に立つ。保護者の方と接する時には保護者の目線に立つ。相手の立場に立って物事を考えていく。この2つは非常に大切にしてるところかなと思います。
私は人対人の商売をやっています。ものを扱っているわけではないので、売り上げを求めすぎてしまってはいけないなというところが、創業当初の自分に向けたアドバイスになりますね。特に人対人のサービスでは特に理念が大事になってくるかなと思います。人間なので自分の理念に共感をある程度してくれてる人もいれば、そうではない方も一定数いると思います。
例えば、「ゴリゴリ勉強させてなんとしても御三家にうちの子を入れさせたいんだ」というご家庭は、正直親和性が低いと捉えています。ただ目先の売上を求めてしまうと、そういうご家庭にもコンサルティングをやっていかなければいけない。
そうなると理念やターゲットの部分がブレブレになってきてしまいます。なので人対人のサービスは理念を大切にするというところは、起業当初の私にはアドバイスしておきたいところかなと思います。
他のメンバーは基本的に学習指導、要は家庭教師サイドに回っていただいている方が非常に多いです。ビジネスパートナーの鈴木に関しては、人事部分を担ってもらっています。
本当にお子さんあっての中学受験なので、お子さんと毎日勉強を教えるだけでなく、 時には雑談を聞いてあげてください。6年生の今の時期(12月)だと、ものすごいプレッシャーなんですよね。とある女性の講師は、30分ぐらい悩みをひたすら聞いてあげていました。非常に大変な仕事に毎日邁進してもらっていると思ってます。私としては授業を今持ってないので大変心強く感謝していますし、そこがないと契約や関係も深まっていかないので、本当に講師の皆さんには頭が下がる思いでいっぱいです。今のスタイルで構いませんので、指導とフリートークの部分のメリハリをつけて運営していってもらいたいです。
来年度から今の中学受験コンサルティングというサービスに入会条件を設けます。 入会条件としては集団塾に通っていない方限定に向けてサービスを展開していきます。 集団塾に通わずに、「私ども1本で中学受験を送ってくださいね」というメッセージなんですけれども、短期的な目標は4、5年後には「塾なし中学受験が当たり前」の世界を作っていきたいです。
集団塾に通うと8時間ぐらい夏休みとかは拘束されてしまいますし、12月31日と1月2日と3日にお正月特訓があって、昔は6年生だけだったんですけど、最近5年生までやるようになっています。どんどん家族と過ごす時間が縮小してしまっています。小学校の今の時期って一生訪れることがないですし、これってどうなのかな?と思う部分があるんです。小学生らしい生活を送る中学受験を当たり前にしていくことを世の中に発信していくことが目標です。
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保護者の方々のサポートを中心とする「塾なし中学受験」を送られるご家庭限定のサービスとなります。
集団塾にはないかゆいところに手が届くメニューをすべてパッケージ化し、創業4期で培ったノウハウと実績にもとづき、「後悔しない・させない中学受験」をサポートいたします
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