企業のプロダクト開発でサービスの質を向上させる
事業内容について教えてください。
「Webサービスの企画・ディレクション業務」をメインに行っています。
現場で企画をするディレクター業務になりますね。
すでに動いているWebサービスの企画チームに入って、サービスの機能改善や不具合が起きた場合の改修などが主な業務内容になります。
–ありがとうございます!ターゲットとしているクライアントさんの企業規模はどれくらいでしょうか?
業種的にはシステム開発会社がターゲットになっています。規模で言うと現在進行中のクライアントは1社ですが、社員数が約3000名程度の会社さんとお付き合いさせていただいています。
–なるほど…!そんな規模の企業様がクライアントとなると、貴社では従業員さんは何名ほど採用されているんですか?
従業員は4名ですね。私を入れると5名で会社を運営しています。
基本的には全員がクライアント先で仕事をする、いわゆる「クライアントワーク」をしています。
–全員ですか!?事務の方は…?
全員ですね。今のところは事務等の仕事も私が1人で担当しているという状況です。
今は経理に関して言うとそこまで大変ではないですが、採用や広報もすべて私が担当しているので早く誰かに任せられるような状態にできたらなと考えています。
–良い人を採用して少しずつ仕事を任せていきたいですね!現在の従業員のみなさんはどのように集められたんですか?
1名は私が一緒に仕事をしたいなと思っていた人がいたので声をかけて誘いました。
もう1名は知り合いから「ニューでしている事業と同じ内容の仕事をしたいと言っている人がいるから」と紹介してもらいましたね。
もう2名はWantedlyで採用活動をして集めたという流れになります。
–すごいですね!Wantedlyでの採用は難しいイメージですが、コツとかはありますか?
この会社でしている仕事の「辛さを訴求できたこと」かなと感じています。
その上で入社してくれているので、入社後も継続的に頑張ってくれています。
今後も採用は増やしていきたいと思っているので、仕事の仕組み化をするために社内でもマニュアルを作成しています。
起業された背景を教えてください。
元々は普通の会社員としてエンジニアをしていましたが、独立してフリーランスになってから今の仕事に携わり始めて会社にしたという流れになります。
–そうだったんですね!会社員からフリーランスになられた理由をお伺いしたいです!
当時所属していた会社が分社することになりまして、元々一緒に働いていてこれからも働きたいなと思っていた人たちとは別の会社に行かないといけなくなったことが1番の理由です。
フリーランスになるという選択肢もあったので、別々になるのであれば会社を辞めて独立しようと考えました。
フリーランスになりたくてなったというよりは、外的要因が理由でなったみたいな感じです。
–ありがとうございます!そこから起業されたんですよね。フリーランスで仕事をすることと会社としてやっていくこととではかなり大きな違いがあると思いますが、ハードルは感じましたか?
そこまで感じませんでしたね。
会社員を辞めた後フリーランスを5年ほどやってたのですが、その後社員数20名ほどのシステム開発会社の取締役を勤めたこともあったので、会社経営のノウハウみたいなものはある程度私の知識として蓄えられていました。
また、コロナ禍ということもあってパソコンで様々な手続きもできたのでそこまで大変だったという感じではありませんでした。
-世の中の流れもあってやりやすくなっていたとは言え、やはりどこかの会社で役員等を経験することは大切なんですね!
「会社=自分」でいることで誠実さを伝える
競争優位性について教えてください。
–ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?
「私自身が私のままでいる」ことかなと思います。
私の人間力が高いから人が集まっているということを言いたいわけではなく、「私が何事にも正直に生きている」からこそなのかなとは感じていますね。みんながどう思っているかはわかりませんが(笑)
私の方針としては、「法人格と個人格を同期させる」ようにしていて、私の発した言葉をそのまま会社の方針にしていくみたいな形をとっています。
ですので、「私が誠実でいるから会社も誠実である」ということが伝わっていたらいいなと思います。
–牧野さんのように「会社=自分」と考える人と「会社と自分は別」と考える人とで分かれますよね。前者では中々続かないと話されている方もいました。
私的には会社と自分に大きな違いがあると胡散臭いなと感じてしまいますね。
私の会社として「社長が言っていることと、会社として言っていることが全然違うのはどうなの?」と。
それに、前者の方が採用の際も自分自身と会社の魅力が伝わりやすくて良いなと思いますし、現在私自身もプレイヤーとして伝えたいことを表現できるので、今はこのままの方針で行こうと考えています。
成長ドライバーについて教えてください。
–これから事業を伸ばしていくにあたってやった方がいいこと・効果がありそうなことってありますか?
今は人を採用して会社を伸ばしていきたいというフェーズになりますが、やった方がいいことに関しては3点あります。
1つ目が今1番の課題として考えているのですが、「私たちの仕事内容や魅力がうまく伝わっていない」ことですね。そこをしっかりと訴求できるようにすることが必要だと感じています。
2つ目は「スキルの標準化」です。ディレクションの仕事は「これを覚えたらできる」ということがかなり少ないです。なので、失敗して指摘されて、考えて試してという流れを経験して自分の中に定着できるようになる必要があります。そこを標準化して入社してくれた人たちが少しでも早く立ち上がってキャリアパスを描いていけるようにしたいなと思いますね。
3つ目は「評価制度・スキル定義の体系化」です。2つ目と被る部分はありますが、それらを仕組み化していきたいです。
この3つの課題をクリアしていくことでもっと人が入ってきてくれて、お客さまにも評価していただける会社になるのかなと思いますね。
–具体的にお答えいただいてありがとうございます!
「何があってもやり続ける」気持ちを持ち続ける
『企業哲学』について教えてください
–牧野さんがお仕事をする上で大切にしていることはなんでしょうか?
真面目に取り組むとか、誠実に取り組むのは当たり前なので一旦置いておくとして、「やり続けること」かなと思います。
私は最近なくなってきましたが、仕事をしていれば心が折れてしまうときや凹んで良くない沼にハマってしまうこともあります。ですが、そこで「どれだけ前向きに頑張れるか」「少し休憩しても必ず立ち上がって進んでいけるか」ということを大事にしています。
–ありがとうございます!牧野さんの心が折れた瞬間についてお伺いしたいです!
大きく2つありまして、1つ目はエンジニアから転身したときですね。
エンジニアという仕事は思考のベクトル的に深く考えていくという感覚ですが、今の仕事はクリティカルに考えるというか、思考のベクトルが横に行ったり上に行ったり、エンジニアのときと違う部分がかなり多くて全くできませんでした。
結果としてお客さまに「何を言っているんですか?」と言われてしまったりもしました。
正直エンジニアのときは調子に乗っていましたし、できると思っていたのでそこで伸びた鼻を折られたときは結構きつかったですね。
–なるほど。できると思っていたことが全くできないときの辛さはわかります。
2つ目は会社員時代の話になりますが、当時私個人の力ではどうにもならないような体制変更がありまして、そのときに「自分の無力さを痛感」しました。
個人として成長していっても、上の人間にならないとどうにもならないことがあるんだなと。そこで少し折れてしまいました。
そこから起業することにつながってきますね。
–過去にそのような経験があっても、また立ち上がって前に進んで今に至っているわけだと思いますが、また頑張ろうと思えたきっかけがあったんですか?
あります。実は昔「これまでの人生で何かに対して頑張った経験がない」というコンプレックスがありました。すぐ調子に乗ることが原因な気がしますが。
運動もそこそこできたので、スポーツを始めてもすぐに辞めてしまっていて部活等で頑張った記憶もありません。ですので、「仕事だけはなんとしても頑張ろう」という気持ちを社会人になったときに強く持っていましたし、何があっても食らいつこうと思っていました。
そのおかげで頑張れたのかなと思います。
–心が折れそうなときとか、頭の中がいっぱいいっぱいになってしまうこともあったと思いますがどのように対応されたんですか?
私の場合は人間について理解しようと思って、脳の仕組みについての本などを読んで「不安に駆られる状態から脱するため」の勉強をしました。
どうしようもないときの対処法として、一人になったときに誰にも聞かれないところで「不安なことをすべて口に出す」ことはかなり有効的でした。そうすると脳みその容量が空いて余裕が出てくるので、そこで一気に立て直すような感じです。
牧野さんの思う『社長』とは?
2つありますね。
1つ目は「社長とはただの役割である」ということ。
仕事はそれぞれの役割があって、責任の重さに応じて報酬が決まっているだけですよね。役割が異なるだけで、社長だから偉いとか、上下はないと思っています。
2つ目は「自己実現のための手段」です。
社長をしていると、つい愚痴をこぼしたくなるときがあります。ですが、社員にそんなことを言うわけにはいかないので、妻や子どもにいってみようかなとか考えたりします。
そうやって頭の中でぐるぐる考えてしまいますが、結局行き着くのは「自分がやりたくてやってるじゃないか」なんですよね。
なぜ起業して人を採用して会社を運営しているかと言うと、「自分のやりたいことをやるため」ですよね。辞めたければ辞めればいいのに続けている理由は「自己実現」のためなので、また頑張ろうと思えます。
–色々なご経験から他の社長へ気をつけるべきことや落とし穴になりそうなことがあればアドバイスをください!
「借入は少しはしておいた方がいい」ですかね。
キャッシュの残高がある程度あると気持ちにかなり余裕ができます。
弊社はそこまで出入りが激しいわけでもなく、毎月の売上も読みやすいのでそこまで危ない場面はありませんが、躊躇なく投資できる状況を作っておくためにキャッシュをある程度持っておくことは大切かなと思います。
メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」
普段から伝えているので、改めてにはなりますが「後悔がないように人生を全うしてほしい」ですね。
自分の人生は一度きりですし、自分のためのものなので、この会社も後悔なく人生を全うするために使ってもらえたらと思います。
これからの夢や目標を教えてください
過去にお会いしてきた人からの教えや、取締役を務めた会社での経験や起業した経験もそうですし、この仕事を通して身につけたディレクション力のおかげで、自分の人生は大きく変わったなと感じています。
その「経験やスキル等を他の人にも渡していきたい」と考えていますし、そういう企業にすることが直近の目標です。
弊社に関わることで「1人でも多くの人の運が良くなったり、人生が幸せになるといいな」と思います。
まとめ
牧野さんありがとうございました!
会社員からフリーランスになられて、そこから起業というキャリアを歩まれる方にとってとても勉強になるお話だったのではないでしょうか?
お話を聞いていて、採用に力を入れられていたり、社員のみなさんへの思いを語っていただいたり、「人」を大切にされているんだなということが伝わりましたし、ご自身が経験してきた「人生が変わったきっかけ」を社員のみなさんにも経験してほしいという思いを持たれて、それを目標にされているところがとても素敵だなと感じました!
今後も牧野さんのような思いを持たれている社長にインタビューし、「社長ストーリー」をお届けしていきます!次回をお楽しみに!
株式会ニューからのお知らせ
▼求人情報はこちら!
https://www.wantedly.com/companies/neu
▼ニュー独自のディレクションノウハウ大公開中!「ニュー標準ディレクションメソッド」
https://neu-inc.co.jp/method/