ビズスト|BIZ STORY

 

労務支援で労働者と雇用者をつなぐ。時代の変化に対応する「維新」

社会保険労務士法人/株式会社維新 丸山 智大

今回は、労務支援領域の事業で活躍をされている丸山様のビズストーリーをお届けします。

こんな方におすすめ
・社労士として独立を考えている人
・労働者派遣事業で独立しようと考えている人
こんなことが学べる
・社労士が仕事を増やすための行動
・異業種交流会での人脈の作り方

労働者の働くための一歩を労務改善で支援する

事業内容について教えてください。

全体で言うと3つの事業に分けられます。1つ目は、社会保険労務士としての事業内容でいうと、労働者派遣事業と有料職業紹介事業の許可がメインになります。労務顧問や就業規則の作成、助成金なども業務としては担当いたしますが1番得意としてる業務は前述したものになります。有料職業紹介事業の許可は他の社労士さんもあまり得意としているところではないので、そこに特化してお仕事させていただいています。

2つ目は外国人労働者の紹介です。特定技能というビザを持つ外国人を紹介できる登録支援機関をやっています。3つ目は、いわゆる介護保険サービスを受ける要介護者のご自宅に行くような居宅介護支援事業です。実際のケアマネージャーが高齢者のご自宅にケアプランを立てに行くようなことを行っております。

立ち上げに至った経緯を教えてください。

-事業を立ち上げられた経緯を教えてください!

特に外国人労働者紹介は、元々自分としては山口県から出る気なんてなかったのです。所属しているBINの方に「海外のチャプターを見に行こう」と誘われ、始めは興味もなかったですし英語もからっきしでお断りしていたのですが、隣で全部通訳するから!と言われ、なら1回くらい言ってみようかと思い連れて行っていただいたのがきっかけです。海外を色々見て歩いてる中で、自分が考えている事業は私が問題だと考えていたような「人が足らない」という企業の悩みをサポートできるのではないか?と考えたことがきっかけです。

-海外ということはその内容の会話も全部英語なんですか

いえ、たしかに海外ではあるので英語は使用されますが、向こうの日本語学校の方とお話しするのでなんとかなっています。僕自身は英語はからっきしなので助かります(笑)

基本は、自分が所属してるBNIという異業種交流会が海外にもグループがあるのでそのメンバーから紹介してもらって、繋がっていけてるって感じですね。海外のメンバーともたくさん交流していますよ。昔は今と違って交流もオンラインではなく対面だったので、現地に行って参加とかはしょっちゅうでしたね。BNIって異業種交流会というよりはツールみたいなイメージで、使い方次第でどうにでもできるような可能性のある場所だと個人的には感じています。

事業成長の秘訣は人脈形成

競争優位性について教えてください。

-BNIはどのように活用されているのですか?

自分自身は先ほども述べたように海外の方面に向けて事業を進めたりだとか、自分の得意分野である労働者派遣事業と有料職業紹介事業の許可を県外で伸ばすというのが目標でした。基本的に僕自身は山口県の社会保険労務士なので山口の企業を相手にするわけですが、山口って企業が少ないのであまり業界を絞りすぎると仕事が少なくなってきてしまうんです。逆に都会は社会保険労務士が山ほどいるので、得意分野を伸ばして専門分野で営業かける方が仕事が獲得しやすいです。そういう風にしていると仕事関連で繋がった人たちが「その領域なら丸山だね」と思ってくれるようになって仕事に繋がっていきます。

-それはBNIの中での強みということでしょうか?

そうですね。やはり地方と都会だと戦い方が変わってくるので、人との繋がりも大切にしています。実際BNIのメンバーが紹介してくれた方とお話をして、何回か会って関係性を深めてってやっていくと何かあった時に「これ、丸山さん受けられますか?」ってメッセージが来たりします。そういう細かい繋がりと自分の事業の伸ばし方はBNIとうまくマッチしているなと感じています。

もちろんBNIのなかには社労士さんもいらっしゃいますけど、自分のチャプターにいる派遣職業紹介に詳しくない人に頼んで自分のお客さんに嫌な思いされるよりは、得意な人にお願いした方がいいなってなるシーンはたくさんあるんです。専門性と交友関係をもっているとそういう時にお声がけして頂けるようになりますし、特に僕の得意分野は面倒くさがってやらない人もいるくらいですから需要はあります。

-となるともう事業はBNIありきでやられているんですか?

いや、そうでもないです。先ほど話したようにBNIの中にも社労士さんってたくさんいるわけですから、そこからプラスアルファでやっていくのであればBNI以外の場所での人脈の構築もしていかなきゃいけないです。なので積極的に声をかけてBNI以外の人とも交流できるような環境を作っていっています。

社労士って労務管理なので基本営業とかしないんですよね。テレアポや飛び込みも今困っている人に当たるまでやるのは効率が悪いし、となればもう紹介してくれる人をどれだけもっているかが勝負になるのでとにかく人脈を増やしています。

-紹介してもらうコツはあるんですか?

相手が僕を紹介してどんなイメージを持ってもらえるか、簡単に言えば、「丸山さんを紹介してよかった」って相手が腹落ちすれば次につながって紹介してもらえると思っています。

あとは単純に人との繋がり方に関していえば、エンドユーザーではなく士業の方を紹介してほしい!と伝えています。

大田原さんと名刺交換する時に「社労士さんを探していたり、労務顧問をつけたい人を紹介してください」と言っても心当たりなんてそうそうないですよね。でも大田原さんが僕に頼まれて、知り合いの行政書士さんや社労士さんに対して「山口から来た面白い社労士さんがいて、色んな業種、士業の方と情報交換したいそうでちょっと会ってみませんか」と言うのでは全然違ってきます。社労士は他の業種とも関わるのでニーズもちゃんとあります。保険会社なら退職金を保険で積み立てたりとか。

-確かに、エンドユーザーに直接行くよりも同業者との人脈を増やす方が可能性ありそうですね!

あとは、紹介してもらっただけで終わらないことも大切です。紹介してもらった人脈にフォローアップをしたり定期的に連絡を取り合うであったり、そういうのを心がけると紹介してもらいやすくなります。

成長ドライバーについて教えてください。

-これから事業を伸ばしていくにあたってやった方がいいこと・効果がありそうなことってありますか?

まずは自分がいなくても回るような組織作りを叶えたいです。僕自身もまだまだ不十分ですが、まだ僕の代わりになれる人はいないです。そこを完全に自走化できる組織が作れればもっと伸びていくと思います。都会では共同経営者とかそういったもので給料が発生しないようにしたり、お金がかかるから雇わないっていうようにされる所はたくさんあると思います。ですが、実際はもう自分がいなくても回るような組織を自分の下に作るのが1番成功できるんじゃないかと思います。そのためには従業員との信頼関係も必要ですし、そのためのコミュニケーションは欠かさない方がいいです。

-そのために社内でなにかやられていることはありますか?

月並みではありますが、ミーティングや社内ツールを使ってコミュニケーションを積極的に取れるようにしています。もちろん自社に課題がないかと言われたら全然そんなことないんですよね。

-移動が多いと思うのですが、実際コミュニケーションはとれるものですか?

東京と山口で半々くらいですが、事務所にいることも多いので全然取れないみたいなことはないです。もちろん東京のお客様のフォローをしていかなければならないので山口にいないことが多いのも事実ですが。昔北九州にも支店がありそこでは北九州の社労士さんを雇用という形で契約していたのですが、事務職全般が得意な方は営業があまり得意でない傾向にあり、上手くいかなかったので東京支店はある程度の基盤を作るところを目指しています。

-1人目を雇う時期は皆さん迷われるかと思うのですが、社員さんを雇う時の基準は何かあったのでしょうか?

僕はもう開業してすぐもう人を雇うって決めていましたね。というのも、僕は事務作業が苦手でイチから教えないといけない人だと困ってしまうので、自分の仲の良い人をスカウトして正社員として雇用しました。売上なんてない時期だったのでその人にお給料を支払うのに精一杯だったことを覚えています。

あと、社労士や士業って無借金で始められるのですが、僕は銀行との繋がりも作りたかったのであえて借金をしましたね。ほとんどはお給料に変わりましたが、ここまでにどれぐらい増やすかという計画を立てて顧客の開拓を進めていきました。

「迅速と繋がり」が信念・哲学

『企業哲学』について教えてください

-丸山さんがお仕事をする上で大切にしていることはなんでしょうか?

何度も言ってしまっていますが、早いレスポンスと人との繋がりですね。迅速に対応することで信頼や実績が積み重なって内容が良ければクライアントさんが丸山にしてよかったと思って次に繋いでいただけるようになりますし、僕自身が繋がりを大切にしていることもあってこの2つは挙げたいですね。

丸山さんの思う『社長』とは?

重要なことはいくつかありますが、大きなところはやはり会社を潰さないことです。雇用している人がいる以上自分の生活だけでなくて雇用している人の生活を全部背負ってるようなものなので。なので、社長というのは会社を自分のものだけだとは思わずに従業員全ての生活を背負って守っていくという意識を持っているべきですね。

実際、僕自身が社労士というところに行きついたのも、労務管理とかコミュニケーションが取れずに回らなくなっているものをたくさん見てきたからなんですよね。ファミレス時代、人が少ないお店の店長とか悲惨でした。売り上げを立てなければならないとどうしても人関係は後回しにされてしまいますがそれでは絶対にやってはいけません。僕自身もそう思っているので人の部分っていうところをサポートできたらいいなと思います。

-色々なご経験から他の社長へ気をつけるべきことや落とし穴になりそうなことがあればアドバイスをください!

お金とか数字関係ですね。それこそ財務諸表や決算書とかを自分で見れるようになっておく必要はあると思います。例えば営業だけで社長になっても営業だけで運営できるわけではないですから。キャッシュフローも重要になってくるので、どれだけの間会社にお金がプールされていれば企業がうまく回るのかっていうところをしっかり把握しておかないと簡単に倒れてしまいます。

税理士さんから書類が上がってきても数字が見れなかったら今余裕があるのかないのかもわからないですし、利益が出て黒字になっていれば会社は潰れないかと言えばそんなことはないです。本当にキャッシュフローを最優先に事業の組み立てってやっていくといいのかなと。従業員や雇うとなると給料の先送りなんてできませんから。

メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」

僕が出張で常にいない中、事業を円滑に回していただいて感謝しかないです。本来なら僕がやらなければいけないことも全て従業員の皆さんに回していただいてるっていう部分もあるので本当に助かっています。

これからの夢や目標を教えてください

今考えているのは、2030年、僕が55歳になるあたりから事業内容を社会貢献寄りにしていきたいなというところです。まだ始めて7年で会社員だった時期の方が長いわけですから、これまで仕事の意味というのは生活のためというのが大部分でしたが、今後は新興国とかで利益をとらずに日本語を教えたりとか、ボランティアに寄せていきたいです。

-そこで海外に着目したのはなにかきっかけがあるのでしょうか?

やはり海外に実際に行ったことですね。先ほど話したようにBNIは海外にもグループがあるので、実際に海外に行ってBNIという共通言語で話せる人がたくさんいるという事実に可能性を感じてBNIに入りました。ノルマや紹介がきついのではと敬遠される方もいますが、僕はこのBNIをツールとして使って自分が何をしたいかを考えています。

-使うくらいのマインドの方がやっぱりいいですよね

そうなんですよね。せっかく加入したのであればマインドも変えていかないと時間もお金ももったいないです。時間は消費するものではなく投資するものだと僕は考えているので、何か得られるものはないか、自分のためになることはなんだろうという考えに切り替えていくと良い方向に向かうと思います。

まとめ

丸山さん、ありがとうございました!

丸山さんのフットワークの軽さや、視野の広さはとても勉強になりました。

ただただエンドユーザーを求めて営業するのではなく、同業者と繋がって信頼関係を積んでいくことが最終的に仕事に繋がるというお話は、社労士や士業の方々のネットワークや人脈形成に関わらず参考になるものでした…!以前インタビューさせていただいた社長様もおっしゃっていたことですが、信頼と実績は独立後も自分の仕事になる。私も肝に銘じて精進していきます!

社会保険労務士法人/株式会社 維新からお知らせ

▼社会保険労務士法人/株式会社 維新 公式ホームページ

https://i-r.co.jp/

新着インタビュー記事