長府工産株式会社 井村 隆
今回は、エネルギー領域の事業で活躍をされている井村様のビズストーリーをお届けします。
- こんな方におすすめ
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・エネルギー事業に携わる方
・営業組織を強くするノウハウを知りたい方
- こんなことが学べる
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・売れる営業組織の作り方
・部下を育てるための上司の在り方
長府工産株式会社 井村 隆
今回は、エネルギー領域の事業で活躍をされている井村様のビズストーリーをお届けします。
太陽光発電や蓄電池といった環境商材を販売店様のような業者に販売しています。
その後、販売店様からエンドユーザー様に販売されて一般家庭に太陽光発電が設置されているという流れですね。
–クライアントさんは基本的に大手の家電量販店等になるのでしょうか?
家電量販店様はもちろんですが、その他にも街の販売店様やガス会社様、工務店様など、様々なお客さまにご提案してお取り扱いいただいています。
昨年の春に取締役会があり、その際に「今年から井村を社長にしてやっていくよ」と言われ、驚きつつも社長に就任したという背景になります。
元々は営業本部長をしていたこともあり、営業に関わることを今後もやっていきたかったので、まさか社長になるとは思っていませんでした。
–どのような想いで社長に就任されたのでしょうか?
「強い会社にしたい」という想いで就任しました。
当社は元々売上が30億〜50億円ほどの会社でしたが、前社長の代で300億円企業まで成長しました。ですので、私の代でも事業を大きくしていくことはもちろんですが、業界が厳しい状態になっても「当社だけは生き残ることができるような強い会社にすることが私が成し遂げるべきことだ」と感じ、それを果たすために社長になったという流れです。
–ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?
「現場を知ること」です。
元々は西日本中心の灯油ボイラー製造メーカーとして始まった会社でしたので、関東進出当初はなかなか売れず、1年間ほど売上が全く上がらない状況が続きました。当時営業活動を行う中で大手ガス会社が床暖房の販売を行っていることを知り、私も勉強しようと思って販売店さんに伺って工事や設計、費用などについて詳しく聞きにいきました。そのときに「大体100万円~200万円くらいでできるかな」という話を聞き、「我々が100万円でやればシェアを取れるのでは」と思って床暖房の勉強を本格的に始め、自分たちで設計から工事まで全てを行えるように取り組みました。
最初はお好み焼き屋さんへの導入から始まり、散髪屋さんなど様々な導入事例を作っていくごとに少しずつ売れるようになり、軌道に乗り始めました。
そのときに自分たちで設計・工事・見積もりなども含め全ての工程をできるところまで叩き込み、現場を知ることができたからこそ事業を伸ばすことができたのではないかと感じます。
–営業だけするのではなく、現場のことまで知り尽くすことが井村さんの営業ノウハウなのですね!
その通りです。この床暖房の設計・工事・見積りを含む販売ノウハウは現在の太陽光発電システムの販売にも活きています。今でもカタログを持って製品についての説明だけをするのではなく、メーカーと同じくらいの知識を入れて、現場や市場を理解した上で営業するからこそ売れるようになるというノウハウを伝えていっています。
-これから事業を伸ばしていくにあたって課題になりそうなポイントはありますか?
「LiB Tower Plus」という家庭用蓄電システムを広めていくことです。
このサービスは各家庭に蓄電システムを導入することで、日中に発電した電力のうち、余った電力を貯めておくことができます。つまり「各家庭が発電所になる」ということです。
エネルギーは産油国によって価格が変動することが多いですし、日本は地震が多く、災害時に電気が止まって困る方が多いと感じています。また、今後電気自動車が増えていくことを考えると、家に蓄電システムを置いておくことでいざというときも電気に困ることがないですし、電気自動車の充電も簡単にでき、すごく良い世の中が作れると思っています。
今後、LiB Tower Plusを普及させ、電気代を抑えることで世の中が豊かになる時代を作れるように尽力していきたいと考えています。
–井村さんが経営をする上でこだわっていることはなんでしょうか?
「利益を重視すること」です。
会社の粗利・営業利益・経常利益にこだわり、会社にお金を残すことを重視しながら会社経営をしています。また、自己資本比率の向上にも力を入れています。自社の商売の方向を見る指標として、利益と自己資本比率の状況を確認しながら、強い会社を目指し全社で取り組んでいます。
「口を出しすぎないこと」ですね。
社長というものは熱意が高いので、なんでも自分でしようとしますし、すぐに口出しをしてしまいます。しかし、それだとみんなが社長の言うことを聞くような形になりますし、管理職も育ちません。
ですので、私は営業本部長にほとんどの業務を任せてなるべく見守るようにしています。何も言わなくなった分、大谷選手のホームランを見て楽しんでいますよ(笑)
毎日営業日報を見ていますが、上に行きたいという気概を持って働いている人が少ないと感じています。「自分の会社」「自分の仕事」として捉え、自分自身の将来の糧になるように仕事を頑張って欲しいなと思います。
今年の全社会議では3年以内に売上500億円を目指すと発表しましたが、当社のポテンシャルを考えると正直まだまだ上に行けると考えています。
私は1000億円を目指せると感じていますので、そこを目標に突き進んでいきたいです。
▼長府工産株式会社 HP