ビズスト|BIZ STORY

 

潜在的能力を開花させる 「ヒト」を育てるビジョンコンサルティング

株式会社ブルーム 小峰 正仁

ビズストーリー編集長の大田原です。

「社長」による「社長」のための「社長」ストーリーをお届けするのがビズストーリーです。たくさんの社長の方から、様々な視点での学びを得て自分だけのビズストーリーを刻んでいきましょう。

今回は、人材コンサル・セミナー・地方自治体支援領域の事業で活躍をされている小峰様です。

こんな方におすすめ
・企業同士のつながりで地方創生を考えたい方
・ビジョンを自社内により浸透させたい方
こんなことが学べる
・他者を巻きこむ仕事の方法
・組織や地域を発展させるコンサルティング

企業の持つビジョンの課題を、コンサルティングで解決する

事業内容について教えてください。

法人向けと個人向けで内容は異なりますが、基本事業としてベンチャー企業のバックオフィス戦略のアドバイザーとして成長支援を行っています。

法人向けに展開している事業内容としては、その企業様の「ビジョン」に応じたバックオフィス戦略とアクションプランをご提案させていただいて、その戦略の推進を伴走型で支援させていただいています。

このサービスのことを僕らは「ビジョン・コンサルティング」と呼んでいて、簡単に言えば企業の成長のために必要な「バックオフィス戦略」と「アクションプラン推進」を伴走して支援するというもので、定性・定量のビジョンを描いてそれらを逆算することで成長の過程にある組織課題を未然に防ぐという特徴があります。

-確かに、ビジョンを描くことができていても途中で問題や課題にぶつかるというのはよくあることですよね!それを事前に防ぐことができるなんてすごいです…!

ビジョンはどんな組織にも存在しますが、目標や目的ばかり追っていてもうまくいきませんし、組織によっては上が決めたものをメンバーが押し付けられているという構図もよくあることです。ですが、結局それらを達成しようと推進するのは組織全体なので「組織課題による停滞」は事業成長の足枷になってしまうんです。

ビジョンを創り直すことでメンバー間の一体感も出ますし、「自分たちが今何を目指して2、3年後どうなっていたいのかが明確になる!」と好評いただいています。

-個人向けにはどのようなことをされているのでしょうか?

社長コミュニティ/経営コミュニティといって、社長同士もしくは役員の方々を弊社の秘密基地に集めて交流会を行い、地方企業と上場企業をお繋ぎするネットワークの役割を担っています。

地方にもたくさんの魅力がありますし、多くの素晴らしい能力を持った人材がいます。ですがやはり地方は都心とはまた違ったビジネス課題を抱えていて、それを解決できずにいることも多くあるのが現状です。そんな地域にある潜在的な魅力ある価値を顕在化させるためにも、地域の企業が主体となり地域の課題解決に向かえるよう、「地方拠点の開拓で全国展開 (仙台・神戸・北九州・鯖江)」「全国からの新卒採用・高専生採用の拡大モデル構築」「面接4万人」「IT化」というノウハウを活かしてサービスを提供しています。

起業された背景を教えてください。

元々僕はヒトを育てるのが好きな性分で、地元の葉山でミニバスの監督を務めたり、前職では約15年間新卒採用面接にも携わってきました。その経験の中で、ヒトが育っていくためには環境が必要不可欠だと感じたんです。「能力はあるのに環境によって活かしきれていないなんてもったいない」と感じたことがきっかけになり、就活前2〜3年前の学生に企業の考え・活動を伝える「学び舎プロジェクト」の立ち上げや株式会社ブルームの創業に繋がっていったと思います。

-経営者様だけでなく学生さんにもアプローチされたんですね!

そうですね。ミニバスとかですと接するのは小学生ですしビジネスの話なんてもちろんしませんが、若い人と接していく中で「社会におけるリーダーを育成する」というのが僕のチームのビジョンでもあったので、若い人の未来の扉を開けるような学びを提供できたらとセミナーを開いたり高校で講演させてもらっています。

-いわゆるZ世代に向けてもサポートされていると思うのですが、やはりメインはコミュニティづくりでしょうか?

そうですね!今は若い世代の育成に特化していこうという動きもあるのでそういったコミュニティづくりと、あとは僕がサポートする人を探すという意図もありますね。「小峰会」といって、銀座のオフィスに十数人集めて体験談を話したりしています。基本顧問という存在は1対1の関係ですがその単価を払えるだけの余裕はないことの方が多いので、小峰会は1対nで、勉強会の側面も持っていますね。

-ここまでお1人で進められてきたと思うのですが、この先採用などは考えられているのでしょうか?

新卒を採用したいですね(笑) マーケティングやコンサルをやっている友人がいるのですが、「小峰さん男っぽすぎるよ」と。企業ブランディングや僕自身のブランディングを考えると、「ここにおじさんを足したらダメだよ」って言うんです。最近は中性的でおしゃれなブランディングを行う企業さんも多いですし、中和するという考えを軸に置くならば「流行りや新しいものに抵抗感がない」という意味でも新卒を採用できたらなと思っています。欲を言うのであれば、「僕と真反対」という意味でも女性的な思考を持つ方だと嬉しいですね。

事業成長の秘訣は人との繋がり

競争優位性について教えてください。

-ここまで事業を伸ばしてこられた中で小峰さんの強みってどこにありますか?

今までの付き合いの中で、 自分に足りないものを補ってくれる仲間がいることですね。お金だけの関係でなく繋がっている人が多くいるというのは強みですしありがたいことです。

仕事の繋がりだとしてもそれで終わりではもったいないですし、ご飯食べに行ったり、そういったところで相談受けることもあるので、そのまま仕事に繋がることもあります。

-そういった繋がりって基本SNS経由なんでしょうか?

そうですね、Facebook経由が多いですがそこからオンラインないしはリアルでお会いして相談されることもあります。人事関連でどんなツールもしっくりこないという方にOBOG訪問をおすすめしてお手伝いしたりもありました。

意外だと思われる方も多いですが、なんだかんだ社員の母校に訪問して接点を持つ方が、マイナビ等の採用媒体で新卒を集めてくるよりも再現性が高いんですよね。

-実際に行うのって難しくないんですか?

クライアントの社員の母校ではあるので、コンタクト自体はその社員に行ってもらいます。それに同行する形でプロデュースして、企業さんがセミナーに慣れてくれば僕はお手伝い程度にという感じですね。

あと最初のアポの時のコツがあって、「先生にすごいと思わせる」事なんです。先生にできないことをセミナーでやってあげる、生徒の新たな一面を引き出せるような姿を見せてあげられたら次もその次も、って繋がってきますよね。実際生徒も夢中になって参加してくれますし、3、4時間やっても休憩を欲しがったりしないんです。

-え!すごいですね、なぜですか?

やっぱりそれは生徒が楽しんでいるからですよね。僕は聞かせ続けるだけのセミナーは絶対にやりません。生徒自身に考えさせてアウトプットさせる、主体的に行動できる環境を作ることで生徒は学校では学べないことに触れられるし、自分で考えて答えを出すのでセミナーの内容が腑に落ちるんです。

あともう1つ、僕はセミナー中は席の周りを歩きまわったりして一体感を出すようにしています。壇上にずっといるとなんだか遠い存在に思えてきますしね。

-確かに、ずっと壇上で話しているだけのセミナーは頭に入ってこないです…となると、リピートのクライアント様も多くいらっしゃると思うのですが、その理由はこれだろう!というのは他に小峰さんの中にあったりするのでしょうか?

対等でいることですね。企業さんでも学生さんでも、「教えてやってる感」は絶対に出さないようにしています。特に社長さんは、困っているときはあれやこれや言われても困っているので問題ないのですが、うまくいっているときは指図されたくないという方もいます。なので具体的に指摘するのではなく、「きっかけとして出して本人に気づかせてあげる」というのは徹底しています。

あとは、僕らはプロジェクト型ではなく顧問型なので、常に新しいことをインプットしていないとクライアントさんは離れてしまいます。そういったことを防ぐためにも、「この人と仕事をしているといつも新しいことを得られる」と思ってもらえるよう心がけています。

-そのインプットは何でされているんですか?

セミナーが多いですね!書籍だと気が付かないことも多いのでやはりインプットはリアルに限ります。色んな人と会ったり事例を知ることは大事だなと思います。

よく今の若い子が「やりたいことが見つからない」と言いますが、それってほとんどの場合インプットが圧倒的に足りてないだけだと思います。結局知らないことは想像できませんから、悩んでいる人はインプットをとにかく増やす、現実での出会いでもいいしWebや本を読んでみるでもいいので。そうやって増やした分だけやりたいことは変わりますし、5年後想像もしていないようなキャリアを歩んでいるかもしれないですよ。キャリアの8割は偶然なんていいますし!

-確かにそう言われると、インプット量が少ないからやりたいことが見つからないというのは納得しちゃいますね。

大人になるにつれて新しい出会いは減っていくので、学生時代に好きな人とずっと一緒にいるのではなくて、新しい環境に飛び込んで自分に刺激を与えていくこともおすすめします。

「信頼」が信念・哲学

『企業哲学』について教えてください

-小峰さんがお仕事をする上で大切にしていることはなんでしょうか?

「信頼」が一番大事だと思いますね。ちなみに信用と信頼の違いって今聞かれて答えられます?

-えー!よく言いますよね。信用は成績や実績だけを評価するもので、信頼はその人個人の人柄とかを評価することですかね?

過去の定量的な評価だけが信用で、プラスで人柄と今が入ってくるのが信頼です。よく信用調査なんて言いますが信頼調査はないですよね。仕事というのは人との繋がりがなければうまくいきませんし、信用があったうえで信頼が必要になってきます。少しずつコミュニケーションをとって信頼を作り上げていく、会話のなかで相手のことを「本当に信頼したい人か?」と見極めることは重要だと思いますよ。

小峰さんの思う『社長』とは?

何においても「決断すること」だと思います。誰を採用するのか?や事業をどうしていくのかも、会社の何もかもを決断する事だと思いますね。

-色々なご経験から他の社長へ気をつけるべきことや落とし穴になりそうなことがあればアドバイスをください!

僕的には入った方がいいと思いますけどね、落とし穴。避けなければならないことも多いとは思いますが、体験しないとわからないこともたくさんあるのであえて落とし穴にハマって経験するのは必要なことだと思います。

もっと言うならば、今やっていることが成功か失敗かなんて死ぬまでわからないわけです。前職で失敗して多額の赤字を出したこともありましたがそれがなかった方がよかったか?と聞かれたら「そんなことない」と答えますよ。その経験があったからできたことだって多くあります。今うまくいっている大手企業も歴史全体を見ればずっと成功しているわけではないですし、多くの企業が失敗を重ねながら成長していること考えれば落とし穴はハマってみるものかもしれないですね。

これからの夢や目標を教えてください

これあまり表で発言したことはないのですが、僕のビジョンにあった社会貢献を叶えながらお客様先の売上高の合計1兆円を目指していきたいです。

-ビジョンにあった社会貢献というと、具体的には何かイメージされているものはありますか?

やはり「誰」は結構重要だと思います。僕自身はお金よりも思いや意味を大切にしたいですし、この世の中の課題に思いをもって、「こういうような世の中を作りたい!」と取り組むことを事業にしている人たちを僕は応援していきたいなと思っています。

まとめ

小峰さんありがとうございました!

いかがでしたでしょうか?地方創生という言葉もよく聞くようになりましたが、実際にそれを成し遂げるためには、地方自治体やその地域の企業が上場企業などと組んでアピールしていくことは必須になっていくのではと思います。

学生セミナーのお話でも感じましたが、学校というある意味閉鎖的な空間で、将来の自分のキャリアを描くきっかけが得られるということは「インプット」のお話にも繋がってきますし、若い世代の新たな可能性をサポートしたいという小峰さんの熱意が伝わってきました…!

私も地元旭川で何かできることがないかと考え続け、実際にセミナー講師もさせていただきましたが、今回の取材で、まだまだ新しいことができそうだとワクワクしてきました!

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株式会社ブルーム

代表取締役社長 小峰 正仁

2000年にメンバーズへ入社後、役員や取締役などを経験。2022年に退職したのち同年に株式会社ブルームを設立する。
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