キーワードは「共感ストーリー」自分を知り、語れる経営者を育てる。
株式会社STORY 松下 公子
ビズストーリー編集長の大田原です。
「社長」による「社長」のための「社長」ストーリーをお届けするのがビズストーリーです。たくさんの社長の方から、様々な視点での学びを得て自分だけのビズストーリーを刻んでいきましょう。
- こんな方におすすめ
-
・メディアの露出に興味がある方
・取引先との関係性を築きたい方
・プレゼンに課題を感じている方
- こんなことが学べる
-
・関係性構築のための方法
・プレゼン力を上げるためには
・自社の価値を高めるために必要なこと
経営者の影響力を「共感ストーリー」で解決する
事業内容について教えてください。
一言で言うと、プレゼンコンサル事業になりますね。アナウンサー時代に培ったスキルと経験を活かして、経営者様に向けたコンサルティングを行っています。
–経営者ってプレゼンありきの仕事かなと思うのですが、あえて経営者を対象にしている理由は何でしょうか?
すごく抽象度が高い言葉かもしれませんが、新しい人たちと新しい世界を一緒に見たいと思ったから経営者様を対象にしています。
どういう事かというと、私は元々アナウンサーだったということもあり、「共感ストーリー」という独自のメソッドを用いてアナウンサーになりたい子をアナウンサーに内定させるという事業を10数年していました。アナウンサーに内定するためには1000倍を超える倍率を突破する必要があります。そんな高倍率の難関試験でも多くの子たちをアナウンサーに内定させてきました。次第にこの世界ではやりきったなという気持ちが湧いてきたのです。
–そこで新しい世界に興味を持たれたということですね。
はい。もう1つ理由があって、ずっとその事業を1人でやっていたのですが、正直寂しさもありました。相談相手もいないし…。
そんなときに、元生徒のアナウンサーになった子たちがアナウンサー後のセカンドキャリアとして私の事業を手伝いたいと言ってくれるようになりました。それをきっかけに仲間と一緒にスクール事業をしっかりとしたものにしていこうと思いました。しかし、私がこれまでやってきたスクールというのは他にはない成果を出していて、1局目合格やダブル合格、トリプル合格などもしていました。正直これは私にしかできないと思っていましたし、属人的なものかと思っていました。
–確かに誰にでもできるわけでは決してなさそうですね。
そう思っていたのですが、スクール事業を整えていく中で先ほどもお話しした「共感ストーリー」を私が育てた子たちに教えてコンサルティングをしてもらうようにしたら、私ではなくても内定を出すことができたんですよね。私がこれまで積み上げてきたものをこんなにも簡単にできてしまうものなんだとある意味驚きましたね。
ただ、それと同時に私も次の世界に行かないといけないなと感じました。また、経営者様というのは、社員の方とは本質的なところでは分かり合えないというか、そもそもの役割が違うので考え方とかも違うと思いますよね。そういう経営者様だからこその悩みを解決できるのは経営者だけだし、自社独自の「共感ストーリー」というメソッドを用いて課題解決に導いていけるのではということでこのサービスを展開しています。
–共感ストーリーについて深くお伺いしたいのですが、経営者の方が会社や事業のことを宣伝するために共感ストーリーを使うというイメージですか?
実は私もそこが悩みどころで、採用とか営業とかで使うこともできるのですが、色々やってみた中で私がやりたいなと思ったのは「社長自身が前に出ていく」ためのプレゼンです。もう少し言うと、最近メディアに露出するサポート事業をはじめたのですが、それを始めたこととつながりがあります。
–こういう取材の場とかも該当しますか?
はい。組織を持っている社長だけでなく個人でされているフリーの方も社長として考えていますが、みなさん仕事を取っていく中で「あなただからお願いしたいです」と思ってもらえないと仕事につながっていかないと私は考えています。もっと言うと、1回仕事は取れても引き続き継続していくことってなかなか難しかったりしますよね。
–会社を経営していく中で難しい課題の1つですね。
安さとかスペックだけだと同じような会社さんも多いですし、その中で突き抜けるためにはやはりあなたにお願いしたいですと思ってもらうことが大事です。なので、自分自身が選ばれるためのプレゼン手法として共感ストーリーを広げていこうかなと。ただ課題もあって、社長が前に出たり営業するときも「プレゼンが大事ですよ」と伝えてもピンと来ない人のほうが多いです。
「それって売上につながるの?」などの声が上がることも少なくないですし、やはり目の前の売上につながるツールに目が向いてしまいます。でも、ツール云々の前に社長の理念とか思いとか、どこにどう向かっていこうとしてそのツールを入れるのか等を理解できていない方が多いです。
–確かに大事だとはわかってるけど…という感じですよね。
メディアに出ていくにもメディアの人との関係性が大事になりますしね。関係性を作っていくためにはまたお願いしたいなと思ってもらうことが必要になりますし、そのためには自分のストーリーをしっかり語れることがとても大切です。そして、共感ストーリーを語るためには前段階として自分自身を深堀して自分のストーリーを深く理解することが必要不可欠になります。では自分のストーリーを深く理解するとどうなるかと言うと、自信をもって堂々と語れるようになるんですよ。
自信がないと自分はメディアに取材等をしてもらう価値があるのかなという引け目を感じたりしますが、自信がつくことで自分は取材してもらう価値がある人間だと思えます。そして、自分の経験を熱く語ることができます。
–なるほど…!社長は誰しも少なからず様々な経験を乗り越えてきているはずですもんね!
事業成長の秘訣は「自分のスローガン」
競争優位性について教えてください。
–ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?
毎年抱負を掲げるようにしていますね。それこそ2023年は「松下公子、前に出る」というスローガンというか抱負を掲げたらまさにその通りになりました。2冊目の商業出版を果たし、3冊目も決定しました。大手ビジネス誌などのメディア取材をしていただいたり、講演会に呼んでいただいたりして本当に前に出たなと感じることが多かったです。
それで今年に入って抱負をどうしようと考えたときに、去年は前に出たし今年は安定な経営というか、手堅く守りでいこうかなとか考えたんですけど、冷静に私の感情を見たときにモチベーションが上がらなかったんですよね。
これは私のストーリーではないと思って、「松下公子、さらに前に出る。みんなと一緒に」という抱負を改めて掲げました。
–みんなというのは会社の講師の方々?
それはもちろんそうですが、ここで言うみんなというのは今回取材していただいている大田原さんも含め関わっていただいている全ての方々のことですね。1人ではなく、みんなでというところがポイントです。また、社長は本当は外部に発信することが大事だとは思いますが、まずは内部に発信することが必要だと考えています。社長は今何を考えているのかなとか、どういう思いなのかなとかそういう疑問に答えていくことが大事だなと。
–社長は孤独だとよく言いますが、そこが原因な気がしてきました。
その通りです。社員は自分のことをわかってくれないと言う社長が多いですが、それは内部にちゃんと発信できていないからだと思いますね。
成長ドライバーについて教えてください。
–これから事業を伸ばしていくにあたってやった方がいいこと・効果がありそうなことってありますか?
講座を開催していくことかなと思います。
これまで本を2冊出していてこれから3冊目も出るのですが、過去に本の講座をしたことがなくコンテンツを出して出しっぱなしにしていました。なのでその本を使ってメディアに露出していくことが必要になりそうです。1冊目の本で「たった1人に選ばれる話し方」というまさにメディアに選ばれるために必要なストーリーのことが書いてあったりするので、そういうところから広げていけたらなと。
「可能性」は誰にでも満ち溢れている。
『企業哲学』について教えてください
–松下さんがお仕事をする上で大切にしていることはなんでしょうか?
「誰でも可能性に満ち溢れている」という思いを持っていることですね。クライアントさんも講師さんも、もちろん自分自身も。
私のスクールではたくさん内定者を出してきましたが、その中には他のスクールで「あなたには難しいよ」と言われ続けてきた子もいます。私自身も「アナウンサーになるのはとても難しいよ」と周りから言われていました。ですが、28歳になろうというときに地方局のアナウンサーに内定することができたのです。「私でもなれるんだな。夢は叶うんだな。」と感じた実体験から、誰にでも可能性に満ち溢れているんだという思いを大切にしています。
–すごい!その逆境を乗り越えて夢を叶えられたんですね。
そうです。難しいと言われても諦めずに検索してこのスクールを見つけてくれて出会ってくれて内定まで頑張ってくれた。どんな子にも夢を叶えてもらうために私たちも全力で寄り添います。しっかりと1人1人の強みを見て、モチベーションが下がったときにはまた寄り添ってみたいな。
私自身も本を出すにあたって「あなたにはこういう本は書けないよね」みたいなことを言われていましたが、次は3冊目を出そうとしています。
–ご自身の経験があるからこそ言葉の重みが違いますね。
「無理でしょ」「難しいよ」とかそういう言葉を全部突っぱねて誰にでも可能性はあるよというのを大切にしています。
でも、自分で前に出ないと誰も助けてくれません。気づいてもらえないと背中を押してもらえません。先ほどの子で言うと、自分で諦めずに私のスクールにたどり着いてくれたから夢をかなえる手助けができました。そうやって前に出ようとしてくれた子と一緒にみんなで頑張りたいなと思いますね。
松下さんの思う『社長』とは?
「唯一無二の存在である」ですね。
私の元で働いてくれている講師のみんなは本当に有能な子たちばかりで、私なんかいらないなと思うことも多々あります。でも、それでいいなと思うんです。自分より有能な人を採用するって社長のみができることですよね。結果的に会社が潤い、みんなが潤うことになります。唯一無二の存在として社長のみができることを恐れずにやり続けることが大切かなと感じます。
–色々なご経験から他の社長へ気をつけるべきことや落とし穴になりそうなことがあればアドバイスをください!
「想いを共有する」ことですね。
社長である限り事業を拡大していくことになると思うのですが、その中で人を採用したり様々な人と関わることになります。そこで、今何を考えているのか、どうしたいのかを共有することが大事だと思います。社長は伝えるということが出来ている人が少ないと感じます。経営していく中であの時話していれば、伝えていれば…と思うことは少なくないので、日々共有することを念頭に置いておくといいと思います。
メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」
普段から伝えているので、特別なことはないですが…
元アナウンサーであれば、その経験とスキルを活かして欲しいという思いがあるのですが、最近はアナウンサーを辞めた後、一般企業に就職する人が多い印象です。企業の広報とかで活動するのも素敵なことだと思いますが、もっともっと前に出て発信していってもいいのではないのかなと感じています。なので、みんなのような元アナウンサーが前に出て発信できる、活躍できる場を作れるように頑張りますね!
これからの夢や目標を教えてください
現在進行形でやっていることなので繰り返しになりますが、「松下公子、さらに前に出る。みんなと一緒に」ですね。
私もメディアに出たり社長として前に出ることはもちろんありますが、1人で目立つではなく、株式会社STORYやSTORYアナウンススクールを知ってもらう手段としてやっていることなのでもっとみんなに前に出てもらいたいなと思っています。講師や講座を受けてくれる方々とか。
夢というより、現在進行形で取り組んでいることを突き詰めて行くイメージで考えています。
まとめ
松下さん、貴重なお話をありがとうございました!
全てのお話に力強さや自信がみなぎっているように感じ、これまでご自身が様々な逆境を乗り越えてこられて、さらには生徒さんの逆境すらも乗り越えさせてきたご経験があるからなんだろうなと思いました。また、経営者のプレゼン力という、経営者であれば誰でもできるのではないか?と思われがちな部分にフォーカスされているところが新感覚でした!
「伝える」プロであるアナウンサーとしての経験やスキルをアナウンサースクールだけでなく経営者を対象とした事業も展開されていて、そういった意味でも可能性はまだまだ無限大だなと感じました。私も自分自身の可能性を信じて前に出続けたいと思います!
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