ビズスト|BIZ STORY

 

人々の一生を共にする「住まいの相談窓口」を目指す100年企業

株式会社カワムラ 川村 健太

ビズストーリー編集長の大田原です。
「社長」による「社長」のための「社長」ストーリーをお届けするのがビズストーリーです。たくさんの社長の方から、様々な視点での学びを得て自分だけのビズストーリーを刻んでいきましょう。

今回は、不動産領域の事業で活躍をされている川村様です。

こんな方におすすめ
・組織体制の改革にお悩みの方
・事業継承をして事業展開を考えている人
こんなことが学べる
・組織体制の見直しのきっかけ
・事業拡大をどのように考えていくか

人々の一生を「住まいの相談窓口」で解決する

事業内容について教えてください。

僕たちの会社の中の言葉で言うと「住まいの相談窓口事業」です。自分たちのミッションにも繋がっているところですが「住まいのことをなんでも相談できる会社」を作ろうというのが自分たちのミッションで、それに付随するような事業を行っています。

-そうなんですね、具体的な事業内容としてはどういったことをされているのでしょうか?

現在行っていることは新築住宅(注文分譲)、新築住宅の販売。 リフォームの販売とは、不動産の売買仲介です。不動産の中古リノベーション事業、 最近で言うと火災保険事業であったりだとか。あとは土地活用と言われる「アパート」を建てたり、高齢者向けの住宅の建設をしたりなど、住まいに関わるサービスってのを全般的に行ってる会社です。

-ホームページなどには元々不動産がメインだったような感じではないなと思ったのですが、現在とは違うんですよね?

元々やっていたのは「注文住宅事業」と言われる、家を建てることをやっていました。弊社は創業106年目になるのですが、元々は建具の製造をやっていたんです。ドアとか玄関とかあるじゃないですか。これって、例えばパナソニックさんやLIXILさんなどのメーカー品なんですけど、昔の家って全部手作りで作られてたんですよね。

-手作りだったんですか!?それを作られていたと言うのは驚きです。

「自分の能力値を見誤る」には注意‼

自身の経験から他の社長に「これは落とし穴になるぞ。注意しろよ。」というアドバイスをください

そうですね、「おごらないこと」です。自分の能力値を適正に見ることがすごく重要かなと思っています。僕は30歳で社長になって、周りから「社長!社長!」と言われて、いろんなまくし立てられてくると起業家の人もそうだと思いますが、自分の適正な能力値とあっていない自己評価をしてしまうんですよ。

でも、自分ができてないことを知ると言うのは社長になると他人から言われることもなくなっちゃうんですよね。

-そうですね、他人から言われなくなりました。

部下がいたら言うし言われるじゃないですか。「〇〇はできていないよ」と。これを社長に対して言う人はいないんですよね。金融機関やその成績をつける人ですらいないんですよね。「すごいですね。すごいですね。いや、すごいですよ」みたいにしか言われない。だからこそ、外部のコンサルや勉強会などを利用するんだと思うんです。

ただ僕は「社員アンケート」を取って「自分の通信簿」として見ています。もらった意見を見ると、正直ちょっとイライラしたりもしますが(笑)1回飲み込んで、自分に足りていないことを考えて、良くしていきます。

-社員アンケート良いですね!!

アンケートがあるとおごり高ぶらずに、今の自分に足りないことを客観的に見ることというのが重要ですし、それはなぜできるか?と言うと自分の目指してるものが「今」じゃないからです。今のままで良いのであれば別に変わる必要性もないし、別にお金に困ってるわけでもないからいいじゃないですか。

「未来」を見ているからこそ続けられる努力

「住まいの相談窓口コングロマリット企業」を作るというのが僕の人生の目標なので、そこに対しては全然自分は足りていない経営者だと思っているんです。上を常に見るというか。周りを見ると「自分が1番努力してる」と思っちゃうかもしれないけど、もっと上には上がいるので、未来を見るというのがこれから起業するとか、社長をやってる人は必要なんじゃないかなと思います。

-ありがとうございます。常に上をみて成長していく過程の中で、「社員アンケート」というのは「会社に対して」のアンケートなのか、「川村さんに対して」のアンケートなのかだと、どういうアンケートなのでしょうか?

実際社員アンケートは全部で4つほど実施しています。僕個人に対してというよりは、会社に対してですね。ただ、「会社=僕」と自分は思ってるので、「こういうとこがダメ」「ここの体制がしっかりしていない」などは、 自分に何か言われるよりもっと心に来るんですよね。

-心にくるのはどんなに会社が大きくなっても一緒なんですね。

「いや、こんなことやってるのに、こんなこと言わないでよ」みたいな感じにもなるんですけど(笑)直接言うことは大事じゃないですか。この規模感になってくると、僕に対して「ここの体制が整ってない」「ここの給料の基準がおかしい」と言ってくる人はいないので、なので社員アンケートを受けて、 ちゃんと考えて仕組み化してますね。

「社員満足度を1番に考える」が信念・哲学

『企業哲学』について教えてください

僕はやっぱり「社員満足度を1番に考える」というのが1番です。この社員満足というのは、 頑張る社員=「行動する社員」が1番働きやすい、給料も高くて働きやすいなと思えるような会社を作るということが1番重要だと思います。

-100年企業が「社員」を重視するようになったきっかけはあるのでしょうか?

「住まいの相談窓口」を目指そうと思ったきっかけが4、5年ぐらい前なんです。新築、リフォーム不動産が出来てきたタイミングぐらいだったんですけど、 その時に事業もできたから若い子たちを入れようって思ったんですよね。

ですが採用を始めたもののなかなか応募が来ませんでした。なぜかと言うと昔はブラックとまでは言わないのですがダークグレー、ダークダーク、ダークグレーぐらいな(笑) このグレーみたいな感じの会社で、年間休日が92日、僕も22時23時ぐらいまで毎日働いていたしみんな働いていたんです。

僕は楽しかったので良かったのと会社の人間関係はすごく良かった中でも、なかなか若い子が入ってこれないみたいなのがありました。当時マイナビの方に、「人間関係も良いし地域内でも認知があるからいけると思うんですけど、どうしたら若い子来てくれますか。」と言ったら、「まず、週休2日にしてください」と。当時は4週6休だったのを、「週休2日にして、年間休日を105日以上にしてくれ」「会社が良いのは分かるけど、みんな検索で、絶対完全週休2日をまずポチっと押しますから」と。

-年間休日92日だった会社が120日にすることは簡単ではないですよね…

そうですね。年間休日90日ぐらいだったので、15日間増やすってことじゃないですか。普通に考えたら「売り上げは減るし、利益も減るんだろうな」と思って計算したんですよね。

それを売上換算するとどれぐらいになるかとなった時に、売り上げが1割ぐらい減って当時は利益が数千万出ていましたが、それがトントンかマイナスになるかなという試算が出ましたね。でも「住まいの相談窓口」を目指すためにやるしかないなと思って、 その求人の出稿期限も迫ってたので、もう全社LINEで、「来週から週休2日になります」と、バっと決めてやっちゃいました。

-もう意思決定の速さがすごいです…!

実は1年経ったら売り上げも利益もちょっとずつ増えたんですよ。
ちょこちょこ若い子たちが入社してくれて、何より働いてる社員さんの満足度が上がったんですよね。 

労働集約産業だからこそ取り組み、事業を伸ばしてきた

不動産業界は労働集約産業ではありますが労働時間に依存するビジネスモデルではなく、社員の人たちが頑張って満足して働ける環境を作れば作るほど、業績は上がっていくんじゃないかな?みたいな仮説が立ちましたね。そこからひたすら社員満足度を上げていったら、お客様の満足度も上がって「住まいの相談窓口」を目指してるので、お客様に満足してもらったりリピートも増えて売上げも増えるんじゃないかなっていう、このループを作れるかなと思ったんです。

僕はよく社員に水車の話をするんですけど、水車は大きいものを作っても回らないといけないですよね。回るためにはどうすればいいかと言うと、一気に水の力ばーっとかけるから大きく早く回るじゃないですか。

-水車ですか?

僕はこの「水」=「社員満足度」を上げることなんじゃないかなと思いました。
なので社員満足度を上げたら、自分たちの目指しているこの「住まいの相談窓口」と言う水車もどんどん早くなるのかなと思っています。

直近で言うと年間休日92日を120日、 有給消化率が正社員で昨年は92%ですね。
20時まで残業している人はほとんどいないのですが、20時にはパソコンが自動でシャットダウンされます。それとともに業績もドンドン上がって利益も増えて行きました。 今は給料をドンドン上げたいと言うのがあるので、評価制度みたいなものを作ってベースアップをして満足度を高めようみたいなことをやっています。

-見直しのスピードがベンチャー企業ですね…!

最初は確証もなく「エイヤー!」でとりあえずやったんですよね。ただ過去の蓄積があったから赤字になっても、別に会社がビクともしないというのもあったからこそできたことだと思います。最初は仮説だったものが確証に変わって。

社員満足度って「ぶら下がる社員」を大切するとかじゃなくて、「頑張ってる社員」が得になる、働きやすいし辞めたいと思わないという環境をいかにして作るか?というのが、自分の中での仕事をする上で大切にしてることですね。

-いいな。私が新卒だったら入りたいです!!私も長い時間働きがちなので耳が痛いのですが…(笑)もちろん長く働くのがいいわけではないじゃないですか。短い稼働でいかに成果を出せるか?会社も残業しなければその分経費も減りますし、この短い時間で売り上げが立てば、利益が上がるって考えると、20時にはパソコンが消えてメリハリも出ると言うのは旭川では聞いたことがないです。

ありがとうございます。これが面白くてその前までは21時や22時まで残ってる人がいたけど、20時になってパソコンが消えるので帰らざるを得ないじゃないですか。でも別に売り上げも減らないし、利益も減らないしむしろ上がる。これを来年の1月から19時45分にしようって。全然みんな大丈夫だよねみたいな感じで、ちょっとずつ協力したり、やりがいをもっと増やしたり所得を増やそうっていうところを今やってるって感じですね。

川村さんの思う『社長』とは?

そうですね、会社で1番ハードワーカーで、社員のこと・組織のことを一番に考えて自己実現する人が経営者であるべきなのかなと思います。

Newpicksの動画をみた時に「3人に1人が社長」と話していたんですよね。それで中小企業の生産性が低いから日本が強くならないというのがあって、まさしく僕はそうだなと思います。不景気だ不景気だと言いながらも、多分会社の中で1番働いてる人が社長であるべきだと僕は思ってるんですよね。でもそういう人は少ない。従業員に対しての不満や愚痴を言うような人ばかり。けど自分は遊んでいるみたいな。

-確かにそういう方もいらっしゃいますよね。

なので自分がハードワークを1番できなくなったら。社長終了でゆっくりしようとは思ってるんですけど、世代交代が続いたらいいんじゃないかな。

-確かに、「社長が頑張っているから私も頑張ろう!」と社員なら思う人もいますよね。

自分が優秀なのかとか能力高いかどうかわからないですし、そんなに高くないと思っているのですが、旭川の中では一番勉強してて一番ハードワークをしている社長だ!という自信だけはあります(笑)それだけはあるって会社の人にも言ってます。「もっと優秀な人もいると思う。頭のいい人もいると思うけど、ただ一番勉強して、一番ハードワークしているという自信だけでやってる」という感じですかね。

メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」

もっと挑戦をしていこう!ということを伝えたいです。特に昔からいるメンバーからすると、給与水準も20%程度上がり休みも92日から120日になり残業もなくなって、有給消化も20%から92%に増えて、すごく良くなってると思うんですけど、まだまだ我々の目指してるこの「住まいの相談窓口」というのは、スタートラインに立ったに過ぎないと思っています。現状で世界で1番だからいいやと思ってしまうと衰退していくだけだと思うんですよね。

なのでもっともっとこれからも良くなれると思って、全社一丸で挑戦を続けていきましょう!

まとめ

川村さん、ありがとうございました!旭川の方であればカワムラさんの店舗を見かけたことがある人がほとんどの企業さんなんです。一時期だけのための住まいなのではなく、一生を添い遂げる住まいの相談窓口を目指されている川村さんの熱い想いに一緒に働く社員さんも幸せなんだろうなと思いました。ぜひお住まいについて考えられている方がいらしゃいましたらお問い合わせください!

株式会社カワムラからお知らせ!

▼株式会社カワムラ 公式ホームページ

https://raku-ie.com/

▼採用サイト~北海道に住まいの相談窓口を創る~

https://youtopia.jp/recruit/

 

新着インタビュー記事