ビズスト|BIZ STORY

 

40年の経験とノウハウで地元ならではのものづくりが世界を獲る。「メガネの聖地【鯖江】」

株式会社ボストンクラブ 小松原 一身

今回は、デザイン領域の事業で活躍をされている小松原様のビズストーリーをお届けします。

こんな方におすすめ
・デザイン会社を立ち上げようと考えている方、立ち上げた方
・ものづくりに関わる方
こんなことが学べる
・この時代におけるデザイナーの仕事
・社長になりたい人へ向けた「社長の大事な考え方」

メガネユーザーの多様化にデザインで応える

事業内容について教えてください。

「メガネの企画・デザイン・販売」を行っている事業を展開しています。

創業は1984年で、今年で40周年になりますね。

オリジナルブランドを4つ展開していて、弊社のインハウスデザイナーが4つのブランドのすべてのデザインを起こしてくれています。デザイナーにデザインを起こしてもらった後、弊社はファブレスですので協力工場に製造をしていただき、それを国内・海外に向けて販売をしているという流れになります。

ありがとうございます!国内では店舗の展開もされていますよね?

はい、2店舗直営店を運営しています。

今年で15周年を迎える銀座2丁目のGLOSS GINZAと、7周年を迎える本社に隣接するBOSTON CLUB SHOP SABAEがあります。北陸新幹線の開通を見据え、県外や海外のお客様にご来店いただけるよう7年前にオープンして、現在ノウハウを蓄えながら様々な準備を進めている段階になります。

先ほどお話しいただいたデザイナーさんはブランドごとに分けられているんですか?

ブランドごとに分けているというよりは、ブランドの中にもラインがあり、5人のデザイナーが分担するような形です。春と秋の年2回展示会が開催されますので、それに合わせて各デザイナーが新作をデザインして発表しています。

メンズやレディース、ユニセックスのデザインだったり、ファッション寄りのデザインのようにブランドごとにコンセプトが設計されていて、そのコンセプトに合った個性を持つデザイナーを選定して7〜8年かけて一人前になるまで育てています。

やはりそれだけの時間がかかるんですね…。デザイナーさんと言うと、デザインに特化した職人さんのようなイメージがあります!

世間一般的にはそのようなイメージがあると思いますが、今はデザインだけできていればいいという時代ではなくなってきています。

営業やマーケティングのスキルも必要になってきていて、広告をどのように打てばいいのかみたいな部分もデザイナーの仕事になっています。例を挙げると、弊社に「NORUT(ノーラット)」というブランドがありますが、NORUTでは現在30代のデザイナー兼ブランドマネージャーが監修をしてくれています。

SNSでのWebマーケティングを行ったり、自分でNORUTに合うモデルさんを探してきて撮影にも立ち会ったり、その撮影をするカメラマンさんも自分で手配するなど、基本的に1人ですべてをディレクションしてもらっています。

なるほど…!基本はメガネのデザインだと思いますが、メガネ以外のアイテムも販売されているんですか?

そうですね。メガネ以外にもアクセサリーをデザインして販売しています。

店舗ではメガネだけを買うお客様ももちろんいますが、そうではないお客様も多いです。例えば、「ギフトで送るために」だとか、「メガネ買ったついでにこれも買っていこう」みたいな動きをされる方が多いですので、アクセサリーコーナーも作って販売しています。ファッションとしてメガネを購入される方や視力の問題でメガネを購入される方など、お客様も多様なので、それぞれに対応できるようなブランドを作り上げています。

起業された背景を教えてください。

25歳のときに独立をしましたが、それまでは地元のメガネの商社に勤めていました。

高度経済成長とともに日本がファッションに目覚めてきたことで、これまでは日本になかった俗に言うDCブランドというものが流通するようになり、原宿などで売られるようになってきました。しかし、まだ世の中にはそのDCブランドに似合うメガネがありませんでした。ですので、「私が自分でかけたいと思うメガネを作ろう。作るしかない。」と思ったところからスタートしました。

そこからまずは原宿を中心に都内から販売をしていきながら、大阪や名古屋、札幌や九州にまで販路を広げていったという流れになります。

ありがとうございます!元々メガネを扱う業界で働かれていたんですね!

そうですね。特別やりたいこともなかったので、自分にとっては身近な存在だったメガネの業界に入りました。

6年半ほど勤めましたが、初めは電話等でお客様とやり取りをするような業務からスタートして、その後は営業やデザイン企画などにも携わるようになったり様々なことを学ばせていただきましたね。

同じメガネを扱う事業でも、会社員と起業してやられるのでは全く違うと思いますが、ハードルとかは感じなかったんですか?

そこまでなかったですね。

最初は貯金していた400万円からスタートしたことと、保証人として親が必要だったり、そういうもののハードル的なものはありましたが、起業することに対してはまだ20代でしたし、勢いで怖いもの知らずみたいな感じで突っ走っていきました。

売上や利益ではなく「思いの実現」を大切に

競争優位性について教えてください。

ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?

「社長の思いをどのように形にしていくか」を優先させてきたことかなと思います。

もちろんビジネスなので、売上や利益は大事ですし考えないといけないものではありますが、売上や利益を優先させてしまうとほとんどが失敗に終わってしまいます。結果はついてくるものなので、まずは会社として、社長として向かっていきたい方向に向かって思いを実現させていくためにやり続けることが大事だなと思います。

あとは、この地元で育ってこの地元に会社を作っていますし、地元に根差した商売をしていきたいと考えていますので、「この地でメガネを作り続ける」ことが信念ですね。

成長ドライバーについて教えてください。

これから事業を伸ばしていくにあたってやった方がいいこと・効果がありそうなことってありますか?

どこにも真似できない、この会社ならではの独自なデザインで「世界に認められる会社にしていくこと」かなと思います。

私も起業して40年経ちますし、大体の自分の限界はわかるようになってきていますし、あまり無茶はできませんので、次の世代にバトンタッチできるように後継者を育てていくことが必要だとは思っています。ただ、まだまだ世界は広いですし、まだ知らない素材や技術などもたくさんあります。やり方次第ではもっといい景色が見られるかなとも思うので、世界に認められるものづくりをしていくことを頑張りたいなと思います。

「謙虚と感謝」の心で仕事に向き合う

『企業哲学』について教えてください

小松原さんがお仕事をする上で大切にしていることはなんでしょうか?

「謙虚と感謝」ですね。やはり何においても人間性が1番大切です。

別に仕事ができてもそこが疎かな人は必ず躓きますし、メンバーやお客様などの関わりを持つみなさんと仲良くお仕事ができることが大切だなと感じます。謙虚な気持ちを持って、自分が今ここにいられることに感謝して今後も仕事に取り組んでいきたいですね。

小松原さんの思う『社長』とは?

「指揮者」みたいなものかなと思います。

美しい演奏をしてくれるオーケストラのように、弊社にも会社を作り上げてくれるメンバーがいます。その1人1人の特徴や長所を見つけ出して育てていく、人材育成をする役割なのかなと思いますね。

あとは「物事を冷静に判断する人」かなとも感じます。

5年、10年先のことに関しては経営方針や私の思いをみなさんに見せながら経営していますので、そこまではみなさんが自走してくれますし任せます。ですが、コロナや震災のように世の中は急激に変化が起こることもありますし、5年、10年より先も生き残り続けられるように、外的要因にも対応できるような冷静な判断ができるべきかなと思います。

色々なご経験から他の社長へ気をつけるべきことや落とし穴になりそうなことがあればアドバイスをください!

「時間・約束を守ること」です。

起業後3年くらいはみなさんすごく頑張られるんですよね。ですがそこで儲からなかったり、続けていけないと感じて諦める方と、信念を持ってやり続ける方とで分かれます。大事なのはそのあとで、やり続けた結果お客様や支援してくれた方々、従業員など様々な人たちと人間関係ができていきます。

そこで信用を失わないようにすることが大切で、例えば「期限までに支払いをする」「社員に給料をしっかり払う」など、基本的なことをしないと人は離れていきますし、会社も倒産します。でも意外とできない人も多いんです。ですので、基本である「時間・約束を守る」ことは徹底するべきだと思いますね。

ありがとうございます!見ている人はしっかり見ていますよね。

そうですね。基本的なことが意外とできないからこそ、生き残る企業はかなり少ないです。

統計で見ると、30年ほど経つと1万社の中で数社しか生き残れない世の中になっていますしね。ただ、20代のときは信用してもらうことは難しいとは思います。そこから30代、40代とドンドン積み上げていくしかないのかなとは思いますね。その後にまた分岐点が来て、会社を売却するか上場を目指すかみたいな話になってくるので、最初はとにかく信用を積み上げていくことが大切です。

メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」

「世の中の役に少しでも立っているのだと言えるような生き方をしてほしい」と伝えたいです。

人生の中で、この会社に入社して1日8時間働いて、それを10年、20年と続けていくことの意味を考えてほしいなと思います。もちろん生活のためという理由が多いとは思いますが、それとは違う誇りのようなものを持ってほしいです。世の中に必要とされて喜ばれる仕事をして、結婚して子どもが生まれたときに胸を張って「世の中のためにこういう仕事をしているんだよ」と伝えられるような生き方をしてほしいなと思います。

これからの夢や目標を教えてください

今後は世界を目指していって、世界中の人たちに「メガネの聖地【鯖江】」と呼ばれるようにしたいなと思います。この地元では100カ国以上でお酒を販売している酒造の会社さんもいますし、弊社も世界を目指していきたいなと思っています。

とても素敵な目標だと思います…!ホームページにも書かれていましたよね!

そうですね。世の中にも弊社の思いを発信させていただいています。

というのも、もうなかなかこのクオリティのメガネは作れないんですよね。この鯖江だからこそ作れるメガネになっているんです。そのような背景もあって、現在も世界中から受注とオファーが殺到しているような状態ですし、このニーズにしっかりと応えていけば100年後であろうとこの産地は生き残っていけると確信しています。

まとめ

小松原さんありがとうございました!

今回は、「鯖江の地でメガネをデザインする社長」にインタビューさせていただきました!

「ものづくり」で世界に通用するものを作ることの難しさ、会社と地元を世界に轟かせることの大変さを感じつつも、終始笑顔の小松原さんとお話しさせていただいていると、私自身もすごくワクワクしてきて社員のみなさんもワクワクしながら日々お仕事に取り組まれているのだろうなと感じました!

「世の中の役に立っていると言える生き方」のお話を聞いて改めて自分の仕事の仕方、生き方についても考えるきっかけになりましたし、起業をするためにはその考え方は必要なスキルなのかなと感じました!ここまで読んでいただいたみなさんも同じなのではないでしょうか!

次回の「社長インタビュー」もお楽しみに!

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代表取締役 小松原 一身

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