「社長になる」この一言から始まった。SES事業で革命を起こす若手経営者とは?
株式会社FunMeets 岩淵 健太
ビズストーリー編集長の大田原です。
「社長」による「社長」のための「社長」ストーリーをお届けするのがビズストーリーです。たくさんの社長の方から、様々な視点での学びを得て自分だけのビズストーリーを刻んでいきましょう。
今回は、SES派遣領域の事業で活躍をされている岩淵様です。
- こんな方におすすめ
-
・SES事業を検討している
・過去の経験から起業しようとしている方
・事業は決まっていないけど「社長」になりたいと思っている方
- こんなことが学べる
-
・メンターや投資家との付き合い方
・これまでのジャンルと異なる業界にチャレンジして事業を起こす方法
美容業界の「アナログ」をSESで解決する
事業内容について教えてください。
はい、ありがとうございます。弊社のメイン事業は「SES」と呼ばれるエンジニアの派遣事業です。 案件先としては楽天さま、NTTさま、日立さまなどの大手さんにも常駐できるようなエンジニアをアウトソーシングしています。
-そうなんですね!ありがとうございます。具体的にSESとはどのようなことをされる方々なのでしょうか?
SESというのがアプリの開発やウェブ制作、デザイン、フロントなど幅広くあるのですが、大企業さまが1つのプロジェクトを作る際に「足りないエンジニアを弊社人員で賄ってもらう」というようなイメージになります。 弊社としては本人のスキルアップにもつながれば、お互いWin-Winで業務を進めていけるというような事業をやっております。アウトソーシング以外にも受託も受けていますよ。
-ありがとうございます!アウトソーシングだけではなく受託もあると依頼しやすいですね。
そうですね。メイン事業の他にも前職までの経験で年間120名の採用経験があったため、採用支援も事業の一環として行っております。未経験の採用もしておりまして、予算を使っていたのもありますが、媒体設計や運用も経験しておりましたので、そこの強みを生かして採用支援事業を行っております。
外部販売はやっていないのですが、エンジニアの教育も行っています。社内に教育の仕組みがあるので、未経験から採用・育成をしています。
-自社で教育して派遣に出すというのが良いですね!派遣に出るにしても経験者でないと採用しない会社さんもある中で、学びながら実務に取り組めるのはとても魅力的です。
ありがとうございます。設立から1年10か月(2023年9月現在)ほどですが、現在では社員が10人おりまして業務委託の方もいらっしゃいますが、特徴は女性の比率が9割でSES業界では珍しいんです。
事業立ち上げの背景とは?
女性が9割いる背景として関連会社に株式会社JUT JOY(教育サービス)、株式会社ファイン(美容サロン)があります。まだアナログな美容室も多く、シャンプーなどの在庫を手で計算したり、 「このぐらい補充しないと」というのをやっていたり、お客さんの管理などを紙カルテやただのメモに残して引き継ぎができていなかったりするものをDX化していきましょうというものあり、女性にとってはとっかかりやすい業界なのかなと思います。
-確かに、私もInstagram運用の案件を獲得した際にママさんにお仕事を依頼するのですが、付随するサイト作成などは女性向けのものも多く、自分ごとに置き換えやすくてやりやすいと言われますね。
そうですよね。弊社のSESはお客様先に行くため帰属意識がなくなりがちではありますが、 福利厚生を充実させて、メンバーは美容室やまつエク、ネイルもできるような体制を整え中です。この辺は女性にとっては喜んでいただけるポイントですよね。
-間違いないです(笑)毎月のネイル代もバカにならないので、私はとても嬉しいです!!
あとは教育に関しては女性が粘り強くやってくださるので、弊社のビジネスモデルだと合っているのではないでしょうか。
「FunMeets」ができた経緯とは?
-今の事業を行うに至るまでの岩淵さんのご経歴をお伺いしても良いでしょうか?
私は元々新卒で大塚商会に入社しました。足を使う営業で1日100件や200件ほど行って根気強さを学んで、1年ぐらいで辞めたんです。その後に50名ぐらいの規模のベンチャー企業で、エンジニアとして2年と採用営業も2年ほど行いましたね。会社員の頃は部下を1名ぐらいしか持ったことがなかったです。
-そうだったんですか、そう考えると今では10名も抱える企業に成長されていると思うのですが、新卒時代から考えた時に、大塚商会の次の業界も職種も全然違うなと思うのですが、どうしてそういうキャリアにされたのでしょうか?
ありがとうございます。当時は大塚紹介に入りたい!という明確な理由はなくて、知り合いが大塚商会に入社した話を聞いたというのと、できれば「新卒ブランド」で大企業にとりあえず入りたかったこと、起業したいという思いも元々あったので役に立つと思って、給料が高い所を選んで行ってみたものの、実際には「起業したい」という人はあまりいなかったんです。
それなら対象的なベンチャー企業の方がいいかなと思い、職種も変えようと思って、エンジニア職で探していました。その時採用担当をしていた方が会社のNo.2だったのですが、その方が同じ駒沢大学出身ということもあり親近感あったので、ここで一緒に働きたいなと思い、2社目の「株式会社blue」という会社に入社しました。
-そうなんですね!別に、人事系をやりたい!というわけではなかったということですか?
そうですね。ただ経験として色々やってみたかったので、 人事も営業も興味があって、最初から「社長になりたいです」ということだけはずっと話していましたね。
-へー!そうだったんですか!私も社長になりたい!とだけは学生時代から言ってました(笑)
一緒ですね!確か中学生か高校1年生の時に、「社長になりたい」と思っていて。中学校まで野球やっていたのですが、 凄く実績があったってわけではない中でも、リーダーなどで目立ちたいのかなというポジションに、いることが多かったです。
リーダーをやりたいという人があまりいないからこそ、結構ここに価値があるかなと思って、突き詰めた時に、社長になれたら最高だ!みたいに思ってから、大学受験をするのに模試が全然合格ラインではなかったものの、「東京に出ればビジネスチャンスがある」と思い、 その一心で勉強を物凄く頑張って、大学受験に合格してようやく1個目を踏み出した感じです。
「事業がやりたくて社長になったワケではない」の裏にある起業エピソード
-ここまでのお話しをお伺いすると、「今の事業をやりたいから社長になった」のではないなと思うのですが、起業するに至ったきっかけはありますか?
ありますよ。それで言うと、前職(株式会社blue)の営業時代の、当時の営業部長が、原島というもので、関連会社である株式会社JUT JOYの代表兼弊社の顧問もお願いしている方なのですが、原島にきっかけを作ってもらったという感じです。
とりあえず、「社長になりたい」ということだけ伝えていたのですが、「ま、それはもうわかった。でも、 それをやっていくのであれば、今できることを、影響の和を広げてった方がいい」とアドバイスをいただいて、社内1位の営業成績を残して実績を出したり、採用行ったりするのを、原島もみていてくれて、当時の株式会社blueの社外取締役だったのが、株式会社ファイン代表の大友でした。
原島も実績を出していたこともあり、大友は原島に出資したいみたいな感じだったんですけど、 「社長をやりたいってやついるんですけど、繋いでいいですか。」という感じで、 繋いでもらったのがきっかけで、事業をやるとしたら過去の経験から、エンジニアも営業も採用も経験があるので、 ま「SES未経験から」という市場も、今後不足していくし、マッチするなということで起業しました。
-こういうのも全部ご縁ですよね。
そうですね。1個だけではなく、常に経営者の人と会うみたいな、可能性を作ることはやってきて良かったかなと思いますし、隠す感じでもなく、「社長やりたいです」と周囲に言えていたのが、今回繋げてくれた、きっかけにもなったと思います。「伝える」というのが、物おじせず言えていたのが良かったかなとは思います。
遠隔での仕事になるからこそ自らがサポート
基本的には本社にいないメンバーが多い中でどのように会社を伸ばしてきたポイントを教えてください。
-本社の方も派遣先に行かれるみなさんも色々な取り組みをされているんだろうなと思うのですが、何かそういった「仕組み」みたいなものはあるのでしょうか?
そうですね、枠組みで言うと私が全メンバーのサポートをしています。メンターは私とは別でいますが、 月に1回1on1をするようにしています。メンバーが会社にいない分、会社のことを伝える機会は、作っています。あとは、 原島の存在も大きいですね。原島も業界で言うと、10年ぐらいやっているので、マネジメントの部分はとても頼りにさせて頂いてます。
もう1つは、メンバーの横の繋がりを持つというところで、基本的には、平日は案件先にいる期間になるのですが、土日はお休みなので、土曜日に、「勉強会」を行って集まる時間を作るようにしています。
-勉強会良いですね!ただ毎日業務をこなすだけだと成長しているのか分からなくなってしまいがちですよね。
そうなんです。メンターと直接対面で挨拶する・聞くみたいな環境も作ったりして、帰属意識を薄れないようにしてました。「帰属意識」の部分は、SES業界の課題ではあると思うので、いかにその課題を解決していくのか考えていますね。
-そこって正直なところ、今の人数だから岩淵さんがなんとかコントロールできている部分があるという感じなのでしょうか?
ありますね。そこは属人化しないように、 この仕組み化を今整えていて、SESの会社ごとに違いますが評価制度を考えてやったりしています。
「投資家」や「メンター」との付き合い方
投資家がいる創業社長はこうして成功させる!
-私自身、投資家兼メンターが会長に当たるのですが、正直どのタイミングで何をどう相談するのが良いのかわからなかったんです。岩淵さんも原島さんや大友さんとの関係もあると思うのですが、自分の「メンター」になる方と、 どのタイミングで何をこう相談していたのかぜひ参考に伺いたいです。
確かに最初はありましたね。なので環境も変えて、原島が住んでる場所に僕も引っ越しました。朝、一緒にランニング中に壁打ちしたり、コメダに行っている時に相談したり、接点を作って、 アウトプットできるような機会を作るという、関係を続けていますね。
-積極的に接することで得られるものもありますよね。大友さんとはどのようにお付き合いされているのでしょうか?
株主の大友に関しては、2週に1回、ミーティングをやってるので、壁打ちをさせてもらってて、連絡を取るようにしました。大友に関しては他の事業やっていて連絡しにくい部分はありましたが、ズケズケいくようにしていました。
「社長になれた!」で終わるのには注意‼
–自身の経験から他の社長に「これは落とし穴になるぞ。注意しろよ。」というアドバイスをください
起業をする人に関しては、ぜひ私を自信の糧にしてほしいなと思っています。そもそも私自身、会社員時代に部下が全然いなかった人でも「2期目の会社を経営できているんだぞ!」と思っていますが、社長がゴールではなくその後の方がやっぱり大変です。なので「終わりはないぞ」ということを伝えたいです。大田原さんも分かると思うのですが、仕事に終わりはないじゃないですか?
-ないですね(笑)毎日何をやっても不安です。
なので「根気強さ」は特に必要だなと思いますし、想定できるものは事前準備した上で「とりあえずやってみる」はすごく大切だなって思います。だからこそ起業が失敗しても良いと思います。ただ、「社長」がゴールではないということはお伝えしたいですね。
まとめ
岩淵さん、ありがとうございました!初めてお話しさせていただいた時は「社長100人に会う」という目標を掲げられていた岩淵さんでした。この記事がアップされる頃には達成されていると思います。インタビューの中では私が悩んでいた投資家やメンターとの関わり方について岩淵さんの経験談を元にお話しいただきました。特に投資家やメンターとは切っても切り離せないことが多い方が多いと思います。他にもこんな関わり方してるよ!などあればぜひインタビューさせてください!
株式会社FunMeetsからお知らせ!
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