Kvasir Works株式会社 鶴田 一朗
今回は、広告代理店事業・SNS運用領域の事業で活躍をされている鶴田様のビズストーリーをお届けします。
- こんな方におすすめ
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・学生起業をしたいと思っている人
・投資家と関わっていきたい人
・スモールビジネスからスタートしたい人
- こんなことが学べる
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・創業時の意外な落とし穴
・学生起業家の集客方法
・業務委託と協力して事業を伸ばしていく方法
Kvasir Works株式会社 鶴田 一朗
今回は、広告代理店事業・SNS運用領域の事業で活躍をされている鶴田様のビズストーリーをお届けします。
広告代理店事業、SNS運用代行、インフルエンサーマーケティング、資料制作や動画編集の受託業務を行っています。
特にクライアントの多くは美容関連で、広告代理店事業は美容系クライアントのPR案件をインフルエンサーやメディアに紹介しているので、ASPの立ち位置でやらせてもらっています。また、インフルエンサーと共同で商品開発を進めるプロジェクトもあり、今後さらに美容分野での事業拡大を図っています。
SNS運用代行事業では、企業のInstagramやTikTokアカウントを運用し、主に人材系や店舗系クライアントのサービスや採用活動をサポートしています。たとえば、企業の採用に向けた動画を制作し、ターゲット層にリーチする戦略を提案しています。
-美容系に特化されているとのことですが、それは戦略的に選んだ分野なのでしょうか?
そうですね。最初からそうしていたわけではないのですが、美容系はクライアントのニーズが非常に高く、インフルエンサーを活用したマーケティングが効果的な分野です。私たちのクライアントの多くが美容系ということもあって、自然とこの分野に特化していきました。需要が多く、私たちが提供できるサービスとクライアントのニーズが非常に合致しているので、結果として美容系の案件が多くなっています。
-ありがとうございます!では、資料作成や動画編集などは今やっている事業からノウハウやリソースがあるからお受けしてるんですね!
はい、そうです。他の事業もですが紹介を通じてクライアントから依頼を受けることが多いです。
ビジネスに興味を持ち始めたのは高校生の時です。高校2年生頃に、メルカリで不用品を売ることからビジネスの基本を学び、ブログを書いたりといった活動も行っていました。ただ当初は思ったように収益を上げることができなかったんです。
そんな中、SNSを活用することでビジネスを拡大していくことができるとわかり、フォロワーを増やしていくことで売上が上がるようになりました。
そして、高校3年生の時に、Chatwork(現:株式会社kubell)の創業者の山本さんと出会い、山本さんからのエンジェル投資を受けることが大きな転機となりました。山本さんのサポートのもとで法人化し、現在のKvasir Worksを設立するに至りました。山本さんとの出会いがなければ、ここまでの成長はなかったと思いますし、山本さんのアドバイスや実績を信頼して、ビジネスを拡大してきました。
–ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?
成功の要因として一番大きいのは「信頼の積み重ね」だと思います。特に創業当初は、仕事のほとんどが紹介によるものでした。そのため、一つひとつのプロジェクトで確実に成果を出し、クライアントからの信頼を得ることを最優先にしてきました。紹介を通じて次のクライアントを獲得し、その実績をさらに積み上げることで、事業が成長できてきたと思います。
また、SNS運用やインフルエンサーマーケティングの分野で、クライアントの目標達成に貢献できたことも要因の1つです。美容業界ではSNSや広告が重要なプロモーションツールになっているので、適切なインフルエンサーを選び、効果的なマーケティング戦略を提案することで、クライアントの売上アップに直接つなげることができました。
さらに、業務委託メンバーとの連携も事業成長に関係しています。現在、20~30名のメンバーが在籍していまして、彼らの能力を最大限に引き出すために、柔軟なマネジメント体制を整えています。私が出るべきところでは、私自身も営業活動を積極的に行い、クライアントとの密なコミュニケーションを通じて、新規案件を開拓してきました。
-これから事業を伸ばしていくにあたって課題になりそうなポイントはありますか?
現在の一番の課題は、事業が私自身に大きく依存している点です。「社長がいなくても回る会社」が良いとよく言われますが、今は私が営業や案件管理を行い、クライアントとのやり取りもほぼ自分で担当しています。このような状況では、私がいなければ事業が止まってしまう可能性があるため、今後は私以外のメンバーでもビジネスが回る仕組みを作っていく必要があります。
-そうなってくると正社員もいないと厳しくなってくるタイミングがきそうですね。
そうなんです。正社員を増やし、会社としての基盤を強化することが重要だと感じています。今は業務委託のメンバーに多くの業務を任せていますが、さらに彼らが自律的に動ける体制を整えるとともに、正社員の採用を進めて、会社全体の成長を支える仕組みを構築することが今後の課題です。
–鶴田さんが経営をする上でこだわっていることはなんでしょうか?
経営においては、クライアントに対して確実に成果を出すことを最も重視しています。広告費を預かっている以上、その投資に見合う成果を出さなければ意味がありません。たとえば、クライアントのSNSアカウント運用では、フォロワーを増やすだけでなく、実際の売上に繋がる戦略を提案し、結果を出すことにこだわっています。
また、納期や契約の厳守も非常に重要です。過去には、納期が遅れてクライアントとの信頼関係に影響が出たこともありましたが、それ以降は納期を厳守し、迅速に対応することで信頼を積み上げてきました。
最後に、業務委託メンバーへの適切な還元も大切にしています。彼らがしっかりと報酬を得られるようにすることで、チーム全体のモチベーションを高め、クライアント、私たち、そしてメンバーがWin-Winの関係を築けるような経営を目指しています。
私が起業して一番学んだことは、株式の比率や契約書の重要性です。まず、株式の比率についてですが、最初は株の比率が大きな問題になるとは思っていませんでした。しかし、エンジェル投資を受ける際に、知り合いの投資家から「株の比率はしっかり考えるべきだ」というアドバイスを受け、慎重に検討しました。株式の比率は、将来の経営に大きな影響を与えるため、十分な知識を持って判断することが重要です。私の場合は幸いにも最初に山本さんと出会えたおかげで会社の株式をガッツリ持っていかれるということはなく、ほとんどの株式を私が保有している状態になります。
また、契約書の重要性も忘れてはいけません。創業当初、口頭だけで契約を交わし、支払いトラブルに巻き込まれたことがあります。それ以降は、どんな小さな仕事でも必ず契約書を交わすようにしています。契約書は、ビジネスをスムーズに進めるための基本であり、トラブルを未然に防ぐためにも欠かせないです。
-ということは創業当初は契約書がなかった時期があったということですか?
はい、実はそうなんです。流石に今はちゃんと用意していますが最初のころは良くも悪くも勢いで進めていた部分もあり、事業を進めていく中で契約書が本当に重要だということを学びましたね。
-ありがとうございます。ここまで鶴田さんのお話から「信頼・信用」という言葉が多いですが、何か教えていただいたことだったり、きっかけがあったんでしょうか?
そうですね。「信用が大事」っていうのをよく言われたりするので、 明確に誰かに言われたわけじゃないんですけど、ずっと大事にしてる部分ですね。やっぱり信用や信頼がないと、仕事も来ないですし、紹介も来ないなと思うので。私は高校生の頃まで神戸に住んでいました。その時に神戸のビジネスモデルコンテストへ参加させていただいて、その会を主催していた経営者の方に「商人道と起業の鉄則」という本をいただきました。その本を高校生ながら法人化する際に読んで”商売は世のため人のためにある”ということであったり、商売は信頼や信用の上で成り立っているという感じで書かれていた記憶があり、とても感銘を受けました。そこにかなり影響されているのもあるかもしれないなと思います。
あと、最初の方は学生中心のメンバーだったので、結構トラブルが起きたりして信頼が崩れてしまったり、納期が遅れたりすると信頼に関わる問題なので今では仕組みを整えていって日頃から改善を行い、信頼を積み重ねていけるようにしています。
日々一生懸命頑張ってくれているメンバーには、本当に感謝しています。特に学生メンバーが多いですが、彼らの成長を見守りながら一緒にプロジェクトを進めることができるのは非常に嬉しいことです。ただ、時には作業が遅れたり、動きが鈍いこともありますが、それでも一緒に成長していく姿勢が大切だと思っています。これからもお互いに切磋琢磨しながら、大きな目標に向かって進んでいきたいです。
私の目標は、25歳までの最年少上場です。今月(2024.10現在)で20歳になるので、あと5年以内に上場を果たしたいと考えています。上場を通じて、社会にインパクトを与えられる企業に成長させたいという強い思いがあります。
また、私自身が日本の若者がもっと自由に挑戦できる社会を作りたいと考えています。現在、日本では若者がリスクを取って起業したり、挑戦する機会が少ないと感じています。私は自分自身がそのロールモデルとなり、若者が挑戦しやすい環境を作ることで、日本社会全体にポジティブな影響を与えたいと思っています。そのためにも、まずは上場を果たし、企業としての影響力を高めたいです。
-ありがとうございます!私自身は「女性の働き方」という点について改革したい!と思っていましたが、社会全体に影響を与えたいと思ったことはなかったので鶴田さんを見習います!これからのKvasir Works株式会社の成長が楽しみですね。上場に向けて応援しています!
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