ビズスト|BIZ STORY

 

買い手と売り手をつなぎ、三方良しを実現。M-マッチングシステムで流通の核となる企業へ。

マッチングワールド株式会社 町田 博

今回は、在庫・流通領域の事業で活躍をされている町田様のビズストーリーをお届けします。

こんな方におすすめ
・在庫・流通事業を始めたい方
・失敗を恐れて一歩が踏み出せない方
こんなことが学べる
・「面倒くさいことこそが商売」
・失敗を経験に変えるマインド

余剰在庫と必要在庫をITと人でつなぎ、在庫問題を解決する

事業内容について教えてください。

「余剰在庫と必要在庫をITと人でつなぐ」在庫マッチング事業を展開しています。

メーカーから消費者に至るまでの流通の中で、毎年22兆円(法人企業統計等より推計)もの在庫が廃棄処分になっているというデータがあります。当社では、独自プラットフォームである、「M-マッチングシステム」と「人の手」を介して在庫問題の解決を目指しています。

ありがとうございます!欲しいと思っても昔の商品は中々出てこなかったりしますよね…。それを解決するのがM-マッチングシステムですね!

そうです。邪魔者扱いされている在庫でも、それを求めている誰かがどこかにいるかもしれません。ただ、これまではどこにその在庫があるかがわからなかったので、どこの誰が求めているかもわかりませんでした。M-マッチングシステムは、これまでは見えていなかった売り手と買い手を結びつけて適正価格で取引を成立してもらうためのプラットフォームになります。

なるほど!それでは、M-マッチングシステムの特長を教えてください!

M-マッチングシステムの特長は大きく3つあります。

1つ目は「完全匿名であること」です。

買い手には誰が出品しているのかはわからず、売り手には誰が買ったかがわからないような仕組みになっています。それにより、在庫処理情報が外部に漏れることを防ぎ、売り手の信用を損なうことを防いでいます。安心してご登録いただき、取引していただけることがM-マッチングシステムの最大の特長です。

2つ目は「膨大な数の在庫情報が登録されていること」です。

通常であれば、1社で扱うことができる在庫の数は3万〜5万程度ですが、M-マッチングシステムでは常時36万件を超える在庫を扱っています。また、その在庫のほとんどが新品か未使用の新古品となっており、中古品は扱っていません。

3つ目は、「国内だけでなくグローバル展開も繰り広がられていること」です。

登録している会員数は、国内約6000社、海外約800社となっています。国内外にこの数をを有していることが、買い手と売り手の双方にとって大きなメリットになっています。

起業された背景を教えてください。

「26歳のときに入社した現金問屋で流通の仕組みを学んだこと」がきっかけです。

現金問屋とは、商品を現金で安く仕入れて高く売る商売ですが、そこで流通の仕組みはもちろん、商品の見る目を養ったり資金繰りの方法まで事細かに教えてもらいました。これが今の事業の原点になっています。

ありがとうございます!その現金問屋でどのようなことがあり、起業しようと思われたんですか?

当時、営業部長だった私と社長とでうまくいかないことが増えてきたことで独立を決意しました。

高卒ということもあり最初は期待されていませんでしたし、吃音だった影響もあって毎日の架電がうまくいかず、社長からも「向いていない」と言われていました。ですが、当時普及が進んでいたFAXを使った営業を始めたことで風向きが変わり、最初は少しずつでしたが試行錯誤を繰り返して行くことで、一気に売上を伸ばすことができました。その結果、営業部長まで上り詰めることができました。社長には可愛がってもらっていましたが、私なりのやり方で進めて行く中で社長と意見が食い違うこともあり、その後独立を決めたという流れになります。

「面倒くさいことこそが商売」の信念が唯一無二を生み出す

競争優位性について教えてください。

ここまで事業を伸ばしてこられた要因ってどこにありますか?

2つあると考えています。

1つ目は「人の手と目を使った検品」です。

M-マッチングシステムを使ってインターネット上で商品を管理し、取引を行っていますが、当社が欠かさずに行っているのは人の手と目を使った検品です。人の手と目を使って商品の品質を守り続けていることで、「注文したものとは違うものが送られてきた」「ブランド品の偽物が送られてきた」等のクレームやトラブルを最大限減らしてきました。「内容が間違っていないか」「傷がついていないか」「包装が破れていないか」等、手間がかかったとしても人員を配置し必ず行っています。

なるほど…!そこまで徹底されていると買い手や売り手も安心ですね!

2つ目は、「在庫がないものをなんとしてでも見つけ出そうとすること」です。

M-マッチングシステムには過去に国内で発売されたゲームは99%が登録されていますが、稀に登録されていないものを求められることがあります。当社の社員は、そういうときこそ目の色を変えて電話やFAX等の手段を駆使して何がなんでも探し出そうとします。利益は微々たるものだったとしても、「発見する」という楽しみのため、そしてマッチングできた喜びのためにそこまで徹底するのです。

起業する方へ「最後に笑った者が勝つ」

町田さんの考える『経営』について教えてください

町田さんが経営をする上でこだわっていることはなんでしょうか?

「粘る・がんばる・諦めない」です。

吃音で営業に向いていないと言われたときも、46億円分の余剰在庫を抱えて倒産したときも、外資系企業から騙されたときも、結果として多くの人・企業・銀行に迷惑をかけたときも「粘る・がんばる・諦めない」のこだわり持っていたことで、今ここにいます。たくさんの人たちが支えてくれて協力してくれたおかげではありますが、私が粘らず・がんばらず・諦めていたら今ここにはいませんよね。

色々なご経験から、起業当初(社長就任当初)の自分に対して、気をつけるべきことや落とし穴になりそうなことがあればアドバイスをください!

「たくさん失敗して、苦労したものを自分の経験値にして、最後に笑え」です。

私は最初に立ち上げた会社で46億円分の余剰在庫を抱えて倒産、自己破産をしたこともありますし、騙されて浪人生活を送ったことも何度もあります。それも家族を持ちながらです。ですが、現在はこうして会社のメンバーに恵まれ、当社独自のシステムを用いて社会問題の解決をしつつ上場を目指しています。当時の失敗があったからこその今だと思いますし、あのとき諦めなかったことで今があると思います。失敗しても経験として糧にして、「最後の最後に笑った者が勝つ」という気持ちで頑張って欲しいと伝えたいです。

メンバーに「本当は伝えたいけど、伝えられていないこと」

「成長するためのレールは会社が作るので、みんなは真面目に一生懸命頑張ってほしい」です。

私は、我が強いエリートよりも、真面目に頑張ろうとする原石を大切にしたいと考えています。真面目に頑張ろうとする原石を見つけてあげて、磨いてあげることが会社のすべきことだと思うので、みんなは自分の能力以上のことをしようとするのではなく、今できることを一生懸命に取り組んで欲しいですね。その中で成長できる環境を私が作っていきますし、プラスしてしっかり休んで仕事が終わればすぐに帰れるような環境も作っていきます。適材適所で1人1人の強みに合わせた環境作りは今後も変わることなく続けていきます。

今いるメンバーは多くの人が長い間働いてくれていますが、今後も一緒に頑張っていけたら嬉しいです。

これからの夢や目標を教えてください

「株式上場すること」です。

上場することで資金調達もしやすくなりますし、人材確保もしやすくなります。そして何より、二次流通業として初めての上場となります。今まで誰も成し遂げたことがないことだからこそ、私が必ず成し遂げたいと思っています。

そして、上場することができたら、上場まで一緒に頑張ってくれたメンバーのみんなに精一杯の恩返しをしたいです。

マッチングワールド株式会社からのお知らせ

町田さん、ありがとうございました!

波瀾万丈な人生を歩んでこられたことが伝わってくるほど、言葉の1つ1つに重みを感じました。また詳しくお話をお伺いする機会をいただけたらと思いました!

▼マッチングワールド株式会社 HP

https://matching-world.com/

自社で独自に開発した会員制の卸売・仕入れサイト「M-マッチングシステム」が強みです。

「余剰在庫を有効に活用処分したい企業」と「それを仕入れたい企業」とをマッチングさせることで、「在庫問題を解決させるサービス」を展開しております。

https://matching-world.com/features-of-m-matching-system/

▼「M-マッチングシステム」申込みフォームです。お申込みはこちらからお願いします。

https://jobs.m-w-p.com/

マッチングワールド株式会社

代表取締役 町田 博

1949年生まれ。鹿児島県出身。鹿児島商業高校卒業後、近畿電気通信局に入社。 その後、大阪の現金問屋に就職。1983年に株式会社光陽を設立。 当時年商200億円の企業を作り上げる。しかし創業から6年後、不運が重なり 在庫負債46億円を抱えて倒産。その後、浪人時代などを経て、 2001年に株式会社マチダ(現マッチングワールド)を設立。代表取締役社長に就任。現在に至る。
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